「積む」「遊ぶ」「泊まる」なら商業車ベースが最適!
日産の商業車3兄弟といえば「キャラバン」「NV200バネット」「クリッパー」です。その3台をベースに各地のカスタムビルダーが腕を振るった7台と、正規カタログモデルの「キャラバン MY ROOM」が、大阪オートメッセ2025(OAM)で「ニッサンカスタマイズコレクション」として披露されました。今回は編集部が気になった4台のモデルを紹介します。
サーファー必見の1台
大阪ボディラインが人気プロサーファーの粂兄弟とのコラボで作り上げた、サーフトランポの日産「キャラバン」から紹介する。外観はウッディワゴンのクラシカルなスタイリングで、室内は複数のボードを積み込めるように、高さを2段階に調整できる室内ルーフキャリアを用意。リアゲートを開いたときは、ウエットスーツなどを干すためのハンガーラックも備わっている。
ベッドキットの高さも調整が可能で、ベッドとしてもボードのメンテナンス台としても利用できる。また運転席のドアの脇には、ロック式のキーボックスがあり、クルマを施錠した後、鍵を持たずに海に入れる工夫も見られた。サーフトリップビークルとして、これだけ使い勝手のいいクルマはないだろう。
レーシングカートが載せられる
2台目は大阪のボクシースタイルが製作した、「マイガレージ」とネーミングされた「NV200バネット」。レーシングカートのトランスポーターとして制作された1台だが、Mサイズ版のバネットの荷室にスライドデッキを設置することで、タイヤハウスを避け、カートを横置きにピタリと収納している。デッキ下にも余裕のある収納スペースを確保しているところにも注目したい。
黒いボディにストロボラインや赤の挿し色を入れることで、商業車ではなくレーシングチームのトランスポーターとしての存在を主張する。ハイエース/キャラバンクラスではなく、コンパクトなバネットのサイズで、この使い勝手の良さなら、カート以外の趣味やレジャー、ビジネスでも重宝すること間違いなしだ。
釣り人ライトキャンパーにおすすめの1台
そしてコンパクトという意味では、「クリッパー」のキャンパーもあった。これは北海道のニーズボックスが制作した1台で、ソロでもデュオでも使えるオリジナルの可変式ベッドシステムが特徴。パネルトレーを追加することで、ラゲッジ後端にテーブルも設定できる。室内ルーフキャリアには釣り竿も収納できて、釣り人のライトキャンパーのロールモデルになる1台だ。
車中泊仕様のキャラバン
そして最後は、2024年8月にデビューした日産の正規カタログモデル「キャラバン MY ROOM」。日産の工場で車中泊仕様として作り込まれた純正コンバージョンで、荷室内の木目調パネルやベッドやソファに早変わりする2 in 1セカンドシートや脱着式スライドテーブルなど、すべてが新車と同じ保証対象になっているのがトピックだ。
組み付けや合わせも純正の名に恥じないクオリティの高さで、全国の日産ディーラーで購入、メンテができるのも大きな利点。ボディカラーのサンドベージュ/ホワイト 2トーン(専用色)もなかなか魅力的だ。
ベース車両として今後も注目される3台になる
会場にはこの他にもARJ、CRS、JAOS、OGUShowといった専門店が手がけたキャラバンやNV200バネットを展示しており、多くの人から熱い視線が注がれていた。取材中、オーテックのスタッフは次のようにコメント。
「今回展示したキャラバン、NV200バネット、クリッパーといった商業車を趣味のクルマとして使う人が急増中しています」
「積む」「遊ぶ」「泊まる」という要素なら、商業車ベースが最適と気づいたユーザーからひときわ熱い視線が送られているのが、この日産3兄弟のカスタムバン達だった。