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日野「コンテッサ」に惚れ込んでトライアンフ「TR4A」を購入…!?「スピットファイア」に乗る仲間とクラシックカーラリーに長く参加する秘訣とは

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TEXT: 奥村純一(OKUMURA Junichi)  PHOTO: 沼田 亨(NUMARA Toru)/奥村純一(OKUMURA Junichi)

  • モーガンクラブニッポン主催ニューイヤーラリーのコース、成田市郊外のカントリーロードを駆ける1965年製トライアンフ TR4A
  • 1965年製トライアンフ TR4A:相川広之さんの愛車となって28年目という1965年製トライアンフTR4A
  • 1965年製トライアンフ TR4A:大雨以外は寒くても常にオープンでドライブするそうだ
  • 1965年製トライアンフ TR4A:センターロック式のエイトスポークホイールは15インチのアルミ製。ピレリの175サイズのタイヤを装着
  • 1965年製トライアンフ TR4A:レーシングミラーは「半世紀前のクルマだけど違和感なく収まっているでしょ?」とオーナーの相川さん。デザイン、視認性ともに気に入っている
  • 1965年製トライアンフ TR4A:相模湖ピクニックランドで開催された初めてのトライアンフミーティングは、忘れられない思い出深いイベントのひとつだという相川さん
  • 1965年製トライアンフ TR4A:オーバーホールしたばかりだというエンジンは、ピストンを3mmオーバーサイズへと変更。トルクフルで絶好調だそうだ
  • 1965年製トライアンフ TR4A:シートはノーマルにシュロスの4点式シートベルトを装着している
  • 1965年製トライアンフ TR4A:ローズウッドの化粧パネルのダッシュパネル
  • まずはオートテストに挑む相川さん&松澤さん組の1965年製トライアンフ TR4Aがスタート
  • 1965年製トライアンフ TR4A:オートテストでは車庫入れからの射的もあり楽しませてくれる。こちらはコ・ドライバーの松澤さんが担当し狙いを定める
  • カントリーロードを行く相川さん&松澤さん組の1965年製トライアンフ TR4A
  • カントリーロードを行く相川さん&松澤さん組の1965年製トライアンフ TR4A
  • 2025年のニューイヤーラリーで相川さん&松澤さん組の1965年製トライアンフ TR4Aがスタート
  • 1965年製トライアンフ TR4A:ニューイヤーラリーには4回目の出場という相川広之さん(右)と、コ・ドライバーを務めるトライアンフ仲間の松澤さん(左)
  • カントリーロードを行く相川さん&松澤さん組の1965年製トライアンフ TR4A

雨以外は真冬でもずっとオープンドライブ!

カーデザイナーの巨匠、ジョヴァンニ・ミケロッティは英国のトライアンフの数々のモデルを手がけていました。1965年式の「TR4A」に乗っている相川広之さんも、そんなミケロッティのデザインに魅了されたひとり。ボディをオールペンしエンジンもオーバーホールした愛車で、クラシックカーラリーに参加していた相川さんに話を聞いてみました。

トライアンフ仲間と2人で愛車を交互にエントリー

千葉県成田市の「ホテル日航成田」駐車場に早朝から集まってくるさまざまな国籍のヒストリックカーたち。まだ息も白い早朝、オープンカーたちも幌は閉めた状態で会場入りしてくる。2025年1月12日にモーガンクラブニッポンが開催した「ニューイヤーラリー」の光景だ。

そうした中、元気にフルオープンで登場したのは、1965年製トライアンフ「TR4A」で埼玉県から参加の相川広之さん。

「いや、参りましたよ~。待ち合わせに遅刻するだけじゃなくてETCカードも忘れてるし、さらには、この寒いなかオープンでしょ?」

と助手席で笑っているのは、同じくトライアンフの「スピットファイア MK1」に乗る松澤俊介さんだ。

お台場にある船の科学館駐車場で行われていた「有明会」で知り合ってからは、もう20年以上のトライアンフ仲間。ツーリングやオフ会などを長く一緒に楽しんでいる。

このニューイヤーラリーは4年前から、お互いの愛車を交互にエントリーしているとのことで、今回は相川さんがドライバーでTR4Aでの参加というわけだ。

学生時代に見た日野 コンテッサでミケロッティに惹かれた

ライセンスプレートに2桁ナンバーが付いているこのTR4Aは21歳の時からの愛車で、今年で所有して28年目だという相川さん。

「苦労も楽しみも、語り尽くせないですが、全てが素晴らしいです」

とベタ惚れの様子。そんなトライアンフ TR4Aとの出会いは、ある国産車がきっかけだったそうだ。

「大学の時に日野自動車に研修に行ったのですが、そこで見たコンテッサ スプリントに惚れ込みました。そして、ミケロッティのデザインの中でも一番琴線に触れたのがTR4Aでした」

そして相川さんを後押しする漫画があった。当時、世界文化社より発行されていた『Car Ex』誌に連載されていた寺田克也作『のらずにいられないっ!』は、ユーモアたっぷりに登場車の魅力を伝えているのだが、TR4の回にあった「普段使いできる」の言葉に後押しされて、人生2台目の車としてTR4を購入した。

「ずっとバイクにも乗っていましたが、ヘルメットをかぶる必要がないので、より開放感が味わえるのと、寒いといってもバイクに比べたらマシ、今日ももちろんオープンですよ」

と、雨降り以外はどんな季節もオープンで楽しんでいる。

数年前には、パウダーブルーにホワイトのセンターラインが入った現在のカラーリングへとボディをオールペン。1気筒、少し圧縮が落ちているということから、2024年にエンジンをフルオーバーホールし絶好調だ。

しかし先日、ちょっとしたジャッキアップの際にジャッキが外れてしまい、フロントリップを損傷し、鈑金をともなう修理をしたことなど、長年にわたり所有すればいろいろな思い出は重なっていく。故障や修理といった、ネガティブかもしれないことも、相川さんにとっては、かけえがえのない愛車との歴史なのだろう。

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