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映画の聖地「バグダッド・カフェ」でスズキ「カプチーノ」に遭遇! アメリカで人気の謎の日本料理「ヒバチ」とは?【ルート66カリフォルニア旅_04】

映画の聖地「バグダッド・カフェ」でスズキ「カプチーノ」に遭遇! アメリカで人気の謎の日本料理「ヒバチ」とは?【ルート66カリフォルニア旅_04】

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TEXT: 竹内耕太(TAKEUCHI Kota)  PHOTO: AMW 竹内耕太(TAKEUCHI Kota)

  • ロイズ・モーテル&カフェから西に行くとバグダッド・カフェ、さらにバーストゥ、ヴィクターヴィルへと続く
  • ルート66の途上で追い抜いたクラシックなポルシェ356
  • 映画の舞台となった建物がそのまま残る、バグダッド・カフェ
  • 幾度もの経営危機を乗り越えて現在も営業中だ
  • イリノイ州からスズキ カプチーノに乗ってバグダッド・カフェを訪れていた女性オーナー
  • こちらは1970年代のオールズモビル カスタムクルーザーだ
  • バグダッド・カフェの前には付近のオーナーたちのクラシックカーが並んでいた
  • 劇中で実際にブーメランを投げる役を演じた、ブーメラン名人のアラン・スコット・クレイグさん
  • 映画の1時間14分のシーンでトラックドライバーとしてちょっと出演したというおじさん
  • エアストリームは朽ちた状態で、有名な給水塔は朽ちて倒れている
  • 地元オーナーの1953年式シボレー トラック
  • オーナーの運転で近所のバーまで乗せてくれた
  • バグダッド・カフェの近所にあるバー、Barnでランチ
  • こちらの店内も雰囲気たっぷりだ
  • 地元のカントリー・シンガー、ライアン・ボーディンさんが歌を披露してくれた
  • バーストゥ近郊のキャリコ・ゴーストタウン
  • 元炭鉱で本当にゴーストタウンと化していたのを再生した施設
  • ファミリー客で大にぎわいだった
  • こんなATVで一般道を走り回れるアメリカがうらやましい
  • バーストゥの駅舎は1911年に建てられたビンテージもの
  • 鉄道博物館もあり屋外には様々な機関車が展示されていた
  • バーストゥ駅にあるルート66マザーロード・ミュージアム
  • 展示されていたピンクのエドセルは1954年式
  • 往年の生活を学べる展示となっていた
  • かつてのルート66のポスター
  • バーストゥのこのマクドナルドは、1980年代には全米最大だった店舗なのだそう
  • 裏手に回るとバーストゥの駅舎を模したスタイルになっていた
  • ヴィクターヴィル郊外に1932年に架けられたこのこの橋(Mojave River Bridge)もルート66の重要な遺産だ
  • こちらはヴィクターヴィルのカリフォルニア・ルート66ミュージアム
  • ルート66の歴史と文化をかなり濃いめに解説している
  • 当時のガスステーションを再現した展示
  • 紙ものの資料も充実している
  • 土産物も多くラインアップしているので楽しめるだろう
  • ヴィクターヴィルの地元で人気の食い放題レストラン、Wスプーン・バッフェ
  • 中華と日本食が中心のビュッフェスタイル
  • SUSHIといえばもちろんカリフォルニアロール
  • 「ヒバチ」のコーナーで試しに適当な具をセレクトしてみた
  • スタッフが鉄板でジュージューと焼いてサーブしてくれる
  • これが「ヒバチ」の完成図。醤油も入っているけれど黒コショウのきいたスパイシーな味
  • 清潔な全国チェーンのホテル、フェアフィールド・イン&スイートにチェックイン
  • 日本人の感覚では広すぎる部屋で、すぐに爆睡した
  • 現在もギフトショップをメインとして営業中だ
  • バグダッド・カフェのオーナー、アンドレアさん(右)と、ミス・クラシック・ルート66のカーラさん(左)
  • バーストゥの町は交通の要衝だ
  • ビュッフェレストランの一角に「HIBACHI」という謎のコーナーが
  • バグダッド・カフェの前には付近のオーナーたちのクラシックカーが並んでいた
  • バグダッド・カフェを訪れていたファンのクルマ。右はオールズモビル カスタムクルーザーで、左はスズキ カプチーノ

バグダッド・カフェからルート66を西に走る

「アメリカの母なる道」と呼ばれる「ルート66」が2026年で100周年を迎えます。ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手を応援しにカリフォルニアを訪れる日本人が多い今、そこからちょっと足を延ばせば満喫できる、ルート66ゆかりのスポットをご紹介。今回は映画『バグダッド・カフェ』のロケ地から西に進み、バーストゥとヴィクターヴィルの町を訪れます。

映画『バグダッド・カフェ』のロケ地はクルマ好きの聖地

ルート66を象徴する映画のひとつ『バグダッド・カフェ』はアメリカではなく西ドイツ製作の映画で、1987年公開。静かで乾いた空気感におおわれた画面に流れる主題曲『コーリング・ユー』が印象的な名作だ。筆者は20年近く前、東京に就職して間もない頃に渋谷のミニシアターで観賞して、深い余韻が残ったのを今でも覚えている。

ロケ地となった店は元は「サイドワインダー・カフェ」だったそうで、映画の人気を受けて「バグダッド・カフェ」に改称。映画でおなじみの給水塔は朽ちて倒れたままであるものの、幾度もの経営危機を乗り越えながら今なお元気に営業中だ。

劇中のさびれた雰囲気をイメージしてバグダッド・カフェを訪れると、土曜日ということと、現地の観光局が日本のメディアが取材に来ると伝えていてくれたこともあり、店の前は大にぎわい。

地元のオーナーたちのクラシックカーがずらりと並び、さらにたまたま訪れていたお客のクルマも趣味なラインアップだ。1970年代のオールズモビル「カスタムクルーザー」の隣にちょこんと停まっていたパープルのクルマは、日本が誇る軽スポーツカーのスズキ「カプチーノ」! イリノイ州からこれに乗ってきたというオーナーは女性だった。

アメリカで平成初期の軽スポーツが人気とは聞いていたが、まさかバグダッド・カフェで会おうとは……。知人の元カプチーノ乗りが本州から北海道に転勤して、ひたすらまっすぐな道でのパワー不足に心が折れて手放した事例を知っているだけに、このルート66を走ってきた気合いには脱帽するほかない。

リアルでも濃いキャラクターたちが続々登場

バグダッド・カフェを長年にわたり支えてきたオーナーのアンドレアさんと、ミス・クラシック・ルート66のカーラさんが出迎えてくれた後、登場したのはブーメラン名人のアラン・スコット・クレイグさん。劇中ではブーメランを投げるシーンが有名だが、そのブーメランを製作して投げる役まで演じた、張本人だ。続けて登場したおじさんは、映画の1時間14分のシーンでトラックドライバーとしてちょっと出演したのだという……。

さらにランチは近くのバー「Barn」で用意されているとのことで、1953年式シボレー トラックのオーナーに助手席に乗せてもらって移動。バーでは地元のカントリー・シンガー、ライアン・ボーディンさんが歌を披露してくれた。

現在、バグダッド・カフェではギフトショップをメインに営業していて、店内には世界中から訪れたファンたちの名刺や写真やステッカーがぎっしり貼られている。

映画の中での「わびさび」感あふれる風情とは異なったものの、ふだんはもう少し静かなっ雰囲気のはず。劇中の女主人ジャスミンは不愛想だったが、スタッフの人たちはとてもフレンドリーだ。多くの人々に愛され続けている「聖地」として、映画を観たことがなくても訪れる価値のある名所といえるだろう。

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