ロードスターで再現された伝説のRX-7
旧車カスタムで往年のレースカーをモチーフにしたレプリカ仕様は、根強い人気を誇るジャンルです。なかでも1979年のデイトナ24時間レースで活躍したIMSA仕様のマツダ「RX-7」は、モータースポーツファンの心を掴んで離さない存在です。そんな伝説のレースカーを、なんとマツダ初代「ロードスター」をベースに再現したマシンがノスタルジック2デイズの会場に登場しました。外観だけでなく、心臓部にはロータリーエンジンを搭載するという本格仕様で、見た目も中身も一筋縄ではいかない1台となっています。
ロードスターがベースのRX-7 IMSA仕様
旧車のカスタムの世界では、往年のレースマシンのレプリカがひとつのカスタムジャンルとして定着してファンが多い。イベント会場でも、そうしたレプリカマシンを探し出すのが楽しみのひとつとなっている。
2025年2月22日〜23日に横浜で行われたNostalgic 2days(ノスタルジック2デイズ)の会場で、1979年のデイトナ24時間レースで1-2フィニッシュを飾ったマツダSA22C型「サバンナRX-7」のIMSA仕様レプリカを発見。近づいてみると、なんだか全長が寸足らずな様子。よく見ると初代NA6C型「ロードスター」ではないか。
このマシンは、ロードスターカスタムで有名な長野県のガレージIが手がけた、「NA22C ロータリーロードスター」と名付けられた1台。レース仕様のRX-7風の外装キットは神奈川県のジェット・ストリームが製作したもので、近い将来キットとしての販売も予定されているそうだ。
往年のレースマシンをオマージュしたカラーリング
1979年のIMSA仕様は本来バンパー付きのエアダムが備わるが、このマシンにはル・マンなどに参戦したマツダRX-7 252iなどに装着された巨大なドライビングランプを左右にインストールしている。
各ホイールアーチにはワークスフェンダーを取り付け、トレッドを大きく拡幅。そして、本来はオープンであるはずのルーフにはアイローネリアゲートを備えたハードトップを装着し、パッと見はクーペ。かなりマニアックな作りとなっている。
一方で、巨大なリアウイングの下のテールまわりはロードスターのままだったりと、SA22型よりも小ぶりで丸みを帯びたロードスターのシルエットを崩すことなく、違和感のない仕上がりになっているのが素晴らしい。
白いボディに赤とオレンジのストライプが入ったカラーリングは、1979年のデイトナ24時間レースでGTUクラス1-2フィニッシュを飾った際、2位を獲得した77号車をオマージュしたもの。ちなみに、クラス1位に輝いた日本人チームの7号車は、同じデザインでグリーンのストライプだった。
エンジンはペリチューン・ロータリーに換装
車内にはロールバーが設置されているほか、シートも懐かしいマツダスピードのセミバケットシートを装着。足まわりにはオーバーフェンダーに合わせて、ワタナベ製深リムホイールを履いている。
このマシンはIMSA仕様の見た目だけで終わらず、もうひと捻りされているのが面白い。エンジンルームを覗くと、そこにはロータリーエンジンが搭載されているのだ。ガレージIは、これまでにもロードスターにロータリーをスワップした実績があり、このマシンもそうしたノウハウに基づいて製作されている。

エンジンはマツダスピードの13B型ペリフェラルポートで、ダウンドラフトのウェーバーφ48を装着したレース仕様。NAながら最高出力約300psを発生し、軽量なロードスターはかなりパワフルに走るそうだ。ちなみに、トランスミッションはロードスターの5速マニュアルをそのまま使用。見た目だけでなく、走っても楽しい1台となっている。













































