1960年代の名車GT1300ジュニアの情熱を継承するブランド初のEVとMHEV
アルファ ロメオを取り扱うステランティスジャパンはアルファ ロメオの新型コンパクトSUV「ジュニア(Alfa Romeo Junior)」を発売しました。伝統的なイタリアンデザインと先進技術を融合した同モデルは、マイルドハイブリッドのイブリダ(Ibrida)と電気自動車のエレットリカ(Elettrica)の2種類のパワートレインをラインアップしています。さらに、新型モデルの発売を記念した特別仕様車「ジュニア イブリダ スペチャーレ(Junior Ibrida Speciale)」が200台限定で発売されます。
欧州カー・オブ・ザ・イヤーファイナリストに選ばれた底力
新型SUVの車名「ジュニア」は、1960年代の「GT 1300ジュニア」からの継承で、その精神を現代に再構築している。デザインはトリノのデザインセンター「チェントロスティーレ」が担当。アルファ ロメオ伝統の三眼ヘッドライトやトライローブ(三つ葉)グリル、空力特性のためにリアエンドを断ち切ったデザインである「コーダトロンカ」形状などを取り入れ造形を実現して融合させている。
インテリアもドライバー中心の設計で、モータースポーツのDNAを感じさせるテレスコープデザインの計器類、10.25インチでカスタマイズ可能なタッチスクリーン、8色展開のアンビエントライトなどを採用。夜間走行時でも上質な室内空間を提供する。
ハイブリッドのイブリダは、ミラーサイクル方式のエンジンと16kWモーターを内蔵するeDCT(6速デュアルクラッチトランスミッション)、48Vバッテリーで構成され、システム出力は145ps。エンジンと電動モーターの協調により、発進や渋滞時にはEVモードでのクリープ走行も可能でマニュアル感覚を楽しめるパドルシフトも装備される。
BEVのエレットリカは、54kWhのリチウムイオンバッテリーと156psのモーターを組み合わせ、最大270Nmのトルクを発揮。バッテリー温度自動調整機能により長寿命化と安定性を確保。CHAdeMO急速充電と普通充電の両方に対応し、都市部から長距離旅行まで快適にカバーする。
モデル展開と価格は、イブリダが「コア(420万円)」「プレミアム(468万円)」「スペチアーレ(533万円)」の3種類。エレットリカは「プレミアム」の1モデルで556万円となる。エントリーモデルのコアグレードでもLEDマトリクスヘッドライト、17インチアルミホイール、アンビエントライト、前席シートヒーター付きファブリックシートなどを標準装備。プレミアムでは2トーンボディカラーや18インチホイール、テクノレザーシートが加わる。
運転支援装備も充実しており、全車にアダプティブクルーズコントロール(STOP&GO)、レーンキーピングアシスト、ブラインドスポットモニター、360度パーキングセンサー、180度リアカメラを標準装備。さらに、プロキシミティアクセス機能やハンズフリー電動テールゲートも装備され、日常の利便性にも配慮されている。
ラゲッジ容量はイブリダで415L、エレットリカで400Lと、クラストップクラスの容量を確保し実用性にも優れたモデルである。

【AMWノミカタ】
今回アルファ ロメオは、新型コンパクトSUV「ジュニア」のマイルドハイブリッドモデル「イブリダ」とブランド初のEVモデルである「エレットリカ」を日本で発表した。「ジュニア」自体は昨年の欧州カー・オブ・ザ・イヤーのファイナリストに選出されたり、イタリアの自動車誌「QUATRROROUTE」で2025年カー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど欧州での評価はすでに高い。
日本での主力はハイブリッドモデルの「イブリダ」であろう。EVモデルである「エレットリカ」は受注生産として販売する点は、いまだ流動的なEV市場を見据えた冷静な判断だと感じる。サイズ的にはBMW X1やアウディQ3よりもやや小さく、VW T-ROCあたりが競合となるのだろうか。1.2Lの3気筒ターボエンジン+ハイブリッドの燃費性能、3つのドライブモードや「14:1」という卓越したステアリングギア比を採用した走りの楽しさ、そして美しく力強いイタリアンデザインは都市型コンパクトSUVを求める顧客の心を惹きつけるのではないだろうか。





















































































