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「クルマの趣味はあと10年くらい」にフィアット500Lの購入を奥様が理解して後押し

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TEXT: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)  PHOTO: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)

  • オーナーの“hideさん”は、以前フォルクスワーゲン コラードVR6を所有していた
  • フィアット 500L:ステアリングを交換しているぐらいで、インテリアは街乗り仕様
  • フィアット 500L:ゼッケンを貼ったりする走行前の準備も含め、レース活動を楽しんでいる
  • フィアット 500L:フィアット パンダ30用のツーポートヘッドに40φのウェーバーキャブレターをセット
  • フィアット 500L:タイヤはダンロップのSP65j。サイズは155/65R12 71Sだ
  • フィアット 500L:1969年式のフィアット 500Lだが、エンブレムでアバルト仕様にしている
  • フィアット 500L:エンジンは700cc。フィアット 126用のパーツで足まわりを組んでいる
  • フィアット 500L:今後、増車の計画はないとのこと。チンクエチェント・ライフを満喫するそうだ
  • フィアット 500L:昔からサーキットを走ってみたかったことと、敷居が思いのほか低かったという理由で、ピッコロレースをチョイスした
  • フィアット 500L:休みの日の足グルマとして使っているのでトランク内に生活感が漂う
  • フィアット 500L:ピッコロレースにエントリーするのは2回目。楽しかったので、また参加したいそうだ
  • フィアット 500L:幸田ピッコロレース2025の750cc以下クラスに参戦した

さまざまなカスタマイズと700ccエンジンを搭載するフィアット500L

1969年式フィアット「500L」を操る“hideさん”は、長年憧れていた往年のチンクエチェントを手に入れ、日常とレースの双方で楽しんでいます。かつてはクラシックミニやVW「コラードVR6」にも乗っていましたが、近年になって500ならではの魅力を再発見しました。

小さなイタリア車が集結した幸田ピッコロレース2025に参加

4月20日、愛知県の幸田サーキットyrp桐山で「幸田ピッコロレース2025」が開催された。そこに参加していた“hideさん”は、近年あらためてチンクエチェントの魅力を感じて購入したという。

「大学時代、友人がアルファ ロメオ1750GTVに乗っていて、自分も欲しくてアルバイトをして買おうと思いましたが、当時は1年車検だったので諦めました。結局、ミニマルヤマがメイフェアをクーパー仕様にモディファイしたクラシックミニに乗っていました。22~23歳ころの話ですね。往年のフィアット500は昔から好きなクルマだったのですが、あまりにも非力なので、当時は購入意欲が湧くまでには至らなかったですね。それでも近年、インターネットで得られる情報量が増え、500ならではの魅力がわかってきたので購入しました」

このように語るのは、取材時59歳の“hideさん”。愛車は1969年式フィアット500Lで、2021年に注文し、半年ほどの待ち期間を経て納車された。

「あと10年楽しむ」妻の理解を得て購入

「自分の年齢から判断して、妻に“クルマ趣味を楽しめるのはあと10年ぐらいかな”と伝えたら、購入を許してもらえました(笑)。若いころに乗っていたミニ メイフェアのクーパー仕様と同じく、オリジナルにこだわらなかったので、モディファイ車もアリだなと思っていました」

“hideさん”が頼ったのは、フィアット500や126などのスペシャリストとして全国的に知られる「オートマイスター」。イタリアで探してもらった結果、購入候補が2台に絞られ、そのうち条件に合う1台を選んだ。

サーキット走行も可能なモディファイ仕様のチンクエチェント・ライフは続く

購入時から車体の下まわりのパネルと足まわりはフィアット「126」用、その上に500のボディを架装。エンジンは700ccで、フィアット「パンダ30」用ツーポートヘッドと40φウェーバーキャブレターを組み合わせられていた。“hideさん”が新たに手を加えたところはないが、サーキット走行を十分楽しめる仕様となっている。

「休日の足グルマやレース少々といった使い方をしていますが、購入から約3万km走りました。走行前にオイルやタイヤ空気圧、ナット類の増し締めを確認するなど、簡単には走り出せないところが楽しいですね。片側4車線の右折ラインでエンジンがストールし、再始動できず歩道まで押して退避したこともありますが、ワクワクするクルマなので苦労と思ったことはありません」

ファミリーカーも所有しているが、ワクワク感は500Lに軍配が上がるという“hideさん”。今後の増車予定はなく、幸田ピッコロレースを“トッピング”したチンクエチェント・ライフはまだまだ続く。

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  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 本業はフリーランスのライター兼エディター。1998年に買ったアルファ ロメオGT1600ジュニア(通称:水色号)を現在も愛用しており、すでに総走行距離が30万8000kmオーバーとなっている(2022年4月中旬現在)。クラシックカーラリーに水色号で参戦取材することがライフワーク(?)となっており、群馬をホームタウンとして開催されている「スプレンドーレ」では、柴犬を“ワン・コドライバー”、秋田犬を総監督として挑んでいる。全国各地に水色号でお邪魔しているので、これからも走行距離が順調に伸びる予定。
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