ブラックボディに映えるゴールド唐獅子デカール
奥多摩周遊道路には、日曜早朝に多くのクルマが集まります。毎月第1日曜日は、いすゞ車が数多く集まるという噂を聞き、ミーティング会場に潜入しました。この日も多くのいすゞ車が駐車場を埋め尽くしましたが、そのなかでひときわ存在感を放つ117クーペを発見。真っ黒なボディにゴールドを効かせたコーディネイト、そして内装もスペシャルな1台でした。
モデル末期に登場したジウジアーロカスタムを11年前に購入
117クーペは、初期のハンドメイド、丸目4灯モデル、角目4灯モデルと大きく3世代に分けられる。いすゞ車が多数集まった会場には、ハンドメイドモデルを含むさまざまな117クーペが並んでいたが、今回紹介するのは角目4灯の後期モデルで、ブラックボディに巨大なデカールを貼った1台だ。オーナーは山岸さん。
「このクルマはジウジアーロカスタムという特別仕様で、今から11年ほど前に購入しました。以前はルノー メガーヌに乗っていて、このクルマが初めてのいすゞ車です。ジウジアーロカスタムはSOHCエンジン仕様ですが、この個体はXGに搭載されていた2L直4DOHCに載せ替え、NISMO/SOOLEXの44φを2連装しています。そんなベース車をブラックとゴールドをテーマにカスタムして楽しんでいます」
豪華な特別仕様車をさらにドレスアップ
ジウジアーロカスタムは、最終モデルとなった1980年に117クーペを手がけたデザイナーの名を冠して登場した特別仕様車で、ブラックボディにブラック&ベージュの専用内装を備える。ダッシュパネルやセンター肘置きなどもベージュの革張りとなるなど、豪華な仕立てが特徴だ。
山岸さんは、この貴重な仕様をベースにドレスアップを実施。純正ではブラックボディにオレンジラインが入るが、ボンネットにはXC-J用の唐獅子デカールをベースにブラックに映えるゴールドで作成。さらにスポーク部分をゴールドに塗装したSSRメッシュホイールを装着し、全体をブラックとゴールドで統一している。
ゴールドを随所に配してツウ好みのアップデートを施す
細部のコーディネイトも抜かりがない。ボンネットを開けると、ツインカムエンジンのヘッドカバーはゴールドのシュリンクペイント、オイルキャップもゴールドに統一。ナルディ製の金メッキステアリングも山岸さんの手によるものだ。全体の雰囲気は、同時代のポンティアック・トランザムのファイヤーバード仕様を彷彿とさせる。
足まわりはイスズスポーツのオリジナル、エキゾーストはイスズスポーツ製タコ足とフジツボマフラーの組み合わせ。油圧パワステや純正クーラーも完備し、2L DOHCエンジンと合わせて、45年を経た今も快適に走れる仕様だ。見る人が見ればわかる、ツウ好みのアップデートカスタムである。




















































