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“24時間戦うクルマ”の歴史を一気に見られる!富士モータースポーツミュージアムで耐久レース企画展が開始

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TEXT: 原田 了(HARADA Ryo)  PHOTO: 原田 了(HARADA Ryo)

国内レース用GTマシンがハイブリッド採用の起源となった

日産R85Vの正面に見て観覧順路に沿って右に曲がり、常設展示のマツダ 787Bとトヨタ TS020の前を通り過ぎた先が、今回の企画展の最終ステージです。そこにはル・マン・プロトタイプ(LMP1-H)のトヨタ TS050 HYBRIDと、GTカーのトヨタ スープラHR-Vが展示されています。

プロトタイプカーに混じってGTカーが展示されているのは少し違和感がありますが、じつはこのスープラHR-Vは、ル・マン24時間レースで総合優勝を飾ることになるTS050 HYBRIDと深い関係にあります。それは、レースの世界に初めてハイブリッド機構を導入して、2007年の十勝24時間レースで優勝したこのスープラHR-Vだったからです。

さらにこの2台が展示されたバックには、レーシング・ハイブリッドの開発ヒストリーがパネルで紹介されていました。今回の企画展は、世界スポーツカー選手権からWECへと続いた耐久レースのトップカテゴリー車両に加え、現在のトップカテゴリーに必須となっているレーシング・ハイブリッドの起源も紹介しています。

企画展の本展示以外にも見所満載

見逃せない1台としては、企画展のリストにはありませんが、2階のエレベーター口を左手に進み、さらに左側、企画展の主会場とは反対側にひっそりと佇む2008年のル・マン参戦車「オレカクラージュLC70」。これもル・マン24時間マニアには見逃せません。

また、博物館の1階フロア、入口付近に展示された1899年のパナール・エ・ルバッソール Type B2や1909年のトーマス・フライヤー モデルLにも、耐久レースとの関わりを示すパネルが追加で用意されていました。さらに、1957年にオーストラリアを一周する豪州ラリーに出走したトヨペット・クラウンRSDを、トヨタ、そして日本車の耐久レース参戦の原点と位置づけるなど、全館を挙げて企画展を盛り上げています。

この企画展は2026年3月31日まで開催され、FMMの通常入館料で観覧できます。入館料など詳しくはFMMのHPをご確認ください。

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  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • ライター。現在の愛車は、SUBARU R1、Honda GB250 クラブマン、Honda Lead 125。クルマに関わる、ありとあらゆることの探訪が趣味。1955年、岡山県倉敷市生まれ。モータースポーツ専門誌の地方通信員として高校時代にレース取材を開始。大学卒業後、就職して同誌の編集部に配属。10年間のサラリーマン生活を経て90年4月からフリーランスに。モータースポーツ関連の執筆に加え、オートキャンプからヒストリックカーイベントまで幅広く取材。現在ではAMWに、主にヒストリー関連コラムを執筆。またライフワークとなった世界中の自動車博物館歴訪を続け、様々な媒体に紹介記事を寄稿している。
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