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【試乗】改めてメルセデスGLBに乗ったら驚いた!最新SUVと比較しても第一級の仕上がり

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)

標準装備化したサスが心地よい乗り味を提供

一方、シートアレンジは、セカンドシートの背もたれが40:20:40の分割になっており利便性が高い。ラゲッジスペースは3列を使用したピープルムーバー状態ではさすがに必要最小限である(とはいえGLBのクラスで3列シートであることは貴重だ)。だが3列目を折り畳めば奥行910mm(=筆者実測値)に広がり、スッキリとキレイにフラットになる様子は美しく、荷物を乗せずにしばし眺めていたくなるほどである。背もたれの展開、折り畳み時に「チャッ!」と立つラッチが噛む音も、たとえばズドンと重々し過ぎず、いかにも精度が高そうな心地いい音だ。

肝心の乗り味だが、これはもう、乗れば乗るほど身体が馴染んでいく、と表現すればいいだろう。導入から5年経ったということもあり、よく言われる“熟成極まった”を地で行くような出来のよさは、その後に登場した内外のライバル車に対してもまったく遜色がない。とくにボディから足まわりまでが一体となっての剛性感は相当に心地よい。同時に1860kgの車重のSUVタイプながら、クルマとしての全体のバランスがいささかも破綻していないのもさすがである。試乗車はアダプティブダンピングシステム付きサスペンションということもあり、速度を問わず快適な乗り心地と安定感を保ってくれるのがいい。

パワートレインは最高出力150ps(110kW)、最大トルク320Nmを発揮する2L直列4気筒ターボである。このターボは可変タービンジオメトリー採用ということもあり、全域のトルクフルさを売りとしている。実際の走りはまさにその威力が自然に発揮されており、スムースな出足や街中での加速、速度を高めていった際の十分な頼もしさなど、フレキシブルで運転のしやすい特性が魅力に思えた。パワートレインそのものの音や振動もまったく気にならないレベルである。当然、どんな場面でもふるまいが自然で、快適で安心感の高いドライバビリティを味わわせてくれた。

正直なところ、5年前に最初に現行GLBに試乗したときにここまで感銘を覚えた記憶はなかったのだが、改めて試乗すると、今の感覚からしてもベスト・イン・クラスに思えた。島﨑七生人にメルセデス・ベンツが似合うかどうかの話は別にして、今、もしも自分で乗るSUVを選ぶとしたら候補の筆頭に挙げたいクルマである。

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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