改めてデザイン性の高さに惚れました!
栃木県で長く続くクルマ好きの集い「Free Motor Meeting(フリーモーターミーティング 以:FMM)」に、日産 初代「シルビア」を所有するオーナーが参加していました。惚れ込んだデザインとの出会いから始まり、手をかけながら走らせる喜び、旧車ならではの苦労話を聞いてみました。
5〜6年前のイベントで初代シルビアを見て購入を決意
「新しいクルマとは違って、整備をある程度自分でできることが旧車ならではの楽しさですね。シルビアで出かけると初対面の人とも気軽にクルマの話ができることもうれしいポイントです」
このように話すのは、オーナーの伊藤和弘さん(取材時年齢70歳)。愛車は1967年式の日産 初代シルビア(CSP311型)で、2023年7月に購入された。
「5~6年前のことになりますが、旧車のイベントで数十年ぶりに初代シルビアを見て、改めてデザインのよさに感心させられました。フェアレディがベースのため、比較的パーツがあって維持しやすいと思い、買ってみたわけです」
現在は、整備を行いながら、時折走らせ、イベントに参加する際に乗っているとのことだ。購入時に11万5917kmだった総走行距離は、12万482kmまで伸びた(オドメーターの表示上の数値。実際の総走行距離は不明)。
エンスト究明に3カ月!さらに2年がかりの大作業
「シルビア・オーナーズクラブのイベントで、不安だった長距離走行も問題ないことがわかり、なおかつ同一車種8台ほどでのツーリングができたことが愛車との1番楽しいエピソードです。しかし、買ってからの苦労話はもちろんあります。まず、走行中にエンストしてしまうというエンジン不調が発生し、これの原因究明と修復に3カ月かかりました。そして、ブレーキキャリパーをMK63からオリジナルのMK-IIに交換する作業と、ホイール交換に2年を要しました。どうして、そんなに時間がかかったのかというと、ブレーキチューブなどの造り直しと、ホイールの加工が必要だったからです」
これまでに直した部分を詳しく伺うと、燃料系の洗浄/整備、インマニの修理、排気系の交換、ブレーキキャリパーのオーバーホール(部品作製加工)、ホイールの加工/塗装交換、ボディの修理、バンパーメッキの加工、フェンダーミラーの加工、内装修復(一部は作製)、ヒーターコアバルブの洗浄/整備といった多岐にわたるメニューをこなしてきたことが分かった。
「今後、ボディの錆びている部分および欠損部の修復と全塗装、小物部品の再メッキ、トランクをFRP製に交換するなどし、とにかく外装をキレイにして、一旦オリジナルの状態に戻したいです。冷却系では、配管の造り直しと切り替えバルブの取り付けを実践したいと思っています。完調になったら、これまで以上に旧車イベントに参加したいです」
過去の愛車についても伺うと、ホンダ S800(1966年式と1968年式)、トヨタ カローラリフトバック、ホンダ クイントインテグラ、プジョー 405、ルノー メガーヌ、日産 ラフェスタ、フォード Ka、MCC スマートK、ダイハツ ミラジーノ、スズキ Keiといったじつに多彩なラインナップであった。
現在は、ホンダ S2000(2000年式/2014年購入)、ダイハツ コペン(2002年式/2024年購入)も日産 シルビアと一緒に愛用しているとのことだ。生粋の自動車趣味人である伊藤さんは、今後もシルビアとともに思い出を作っていくことだろう。


















































