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「捨て猫を拾う感覚」で増えていく?カローラFXに人生を捧げるオーナーの深い愛情

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TEXT: 奥村純一(OKUMURA Junichi)  PHOTO: 奥村純一(OKUMURA Junichi)

当時のオリジナルFXを尊重するあまりETCさえ未装着!

「まつどクラシックカー&スポーツカーフェスティバル」の会場で、ひときわ懐かしいオーラを放っていた1986年式のトヨタ「カローラFX」。オーナーの“埼玉のいが”さんは、幼少期の家族の思い出からFXの虜となり、今では複数台を所有するコレクターです。なかでもこの日エントリーした「SR」は、当時の主流だったGTよりも現存数が少ないといわれる希少なグレード。前オーナーから33年越しの想いとともに受け継いだ、奇跡のコンディションを保つ1台を紹介します。

免許取得と同時に憧れのランエボ、ではないカローラFXを選んだ理由とは?

「今、1番調子がいいのでメインのクルマとして通勤にも使っているクルマでエントリーしました。じつは他にも、FXを3台(GTが2台、SRが1台)持っていて、狙った訳じゃないんですが全部1986年式なんです」

そう語るのは、実家でのファミリーカーがFXだったということから、FXコレクターへと成長してしまったのが“埼玉のいが”さんだ。

「私が5歳くらいの頃、FXのGTがファミリーカーでした。それで自分が免許を取れる年になった時に、もう1台の候補だったランエボはたくさんあるのに、FXの売り物はほとんど無い状態でした。これは先に乗っておかないと、この先どんどんチャンスは減っていくと思ったのが、FXに乗り始めたきっかけです」

いつかは乗りたいと思っていたというFXであったが、そうした絶滅の心配もあり、免許取得後に初めての愛車として選んだ初代は、最上級モデルのGTリミテッドであった。

憧れのGTグレードではなくSRという超希少価値に乗ることこそFXコレクターの誉れ!?

複数台所有しているFXのなかで、この日「まつどクラシックカー&スポーツカーフェスティバル」にエントリーしたのは、6年前に手に入れたカローラFX SRというグレードのモデル。“埼玉のいが”さんにとって通算6台目のFXだ。

「SRは珍しいんですよ。親が乗っていたのもGTですし、ほとんどの人がGTを選んでいたと思います。この時代、中間グレードのSRというグレードを選ぶ人は少なかったんじゃないでしょうか」

バブル景気により各自動車メーカーから様々な車種が誕生し、市場を賑わせていた時代。5代目カローラをベースにボディ後部を切り詰めたスポーティモデルとして、カローラFXは1984年にデビューした。

1600cc、DOHCエンジンのGT、そして同じ排気量であるがSOHCのSR、1500ccエンジンを搭載したGの3つのラインナップがあったが、当時の世相もあり、ほとんどのユーザーは上級グレードのGTを選択。そうでなければGという選択が妥当であった。

「普段、FXを見かけることはないし、見かけると間違いなく知り合いです。そうしたなかでもSRはいませんね」

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