GRカートは35〜39万円と安価で購入可能!?
トヨタ製の革命的入門カートの完成が間近
日本のカート界を約50年間支えてきたヤマハが、2025年6月18日に2027年12月末でのカート事業撤退を発表しました。そんな衝撃が走る直前の2025年5月30日、トヨタが入門レーシングカート「GR KART」の開発スタートを宣言したのです。そして2026年大阪オートメッセで、その全貌がついに明らかになってきました。最大の注目はなんといっても「35〜39万円」という革命的な価格設定。これまでは子供用で70〜80万円、大人用では100万円前後が当たり前だったカートの世界で、いったいなぜここまで安くできるのでしょうか? 2026年秋のデリバリーを目指すGRカートを、詳しくレポートします。
ヤマハ撤退後の空白を埋めるトヨタの新提案
国内レーシングカート界の中心を担ってきたヤマハが、2027年12月末をもって約50年続いたレーシングカート事業からの撤退を発表した。日本のカート界の今後が注目されるなか、2025年5月にTOYOTA GAZOO Racing(TGR)が新たな入門用レーシングカート「GR KART」(以下、GRカート)の開発スタートを宣言。2026年大阪オートメッセでは、その全貌がいよいよ明らかになってきた。
GRカートの最大の注目点は、その価格だ。「入門用・生涯スポーツとしてカートの敷居を下げる」をコンセプトに、目標販売価格を35〜39万円に設定した。子供用のカデットカートでも70〜80万円、大人用では100万円前後(いずれも新車)が当たり前だったことを考えると、破格の価格設定である。この低価格は、トヨタ独自の自動溶接ロボットによる製造と材質の見直しによって実現している。

エンジンには、自己充電式リチウムバッテリーを内蔵したWillbe(ウィルビー)社のGB221エンジンを搭載する。GB221エンジンはメイキパワーのブランド名で知られる4ストロークの汎用エンジンで、排気量215㏄・最高出力5.1kW(7.0PS)だ。Willbe社は2024年6月にヤマハモーターパワープロダクツの事業の一部(汎用エンジン・発電機・除雪機)を継承した会社でもある。
タイヤは韓国のSHINKO(シンコー)が専用品を製造する。SHINKOはかつて横浜ゴムブランドのカート用タイヤの製造を請け負っていた実績あるメーカーだ。ロングライフ性能を重視しており、2〜3レースは性能低下を心配することなく使用できるとされている。パフォーマンス面では、一般的なレンタルカートと4ストロークの本格カートの中間に位置する仕上がりになるとみられる。

使い勝手と安全性を高める多彩な機能満載
モータースポーツ人口拡大の起爆剤に期待!
GRカートには実用面での工夫も随所に盛り込まれている。対応身長は135〜185㎝と幅広く、子供から大人まで一台で対応可能だ。ペダルスライド機能やステアリングチルト機能により、ドライビングポジションを誰でも手軽に調整できる。
新開発のフロート室レス・ダイヤフラム式キャブレターの採用により、燃料を入れたままでの縦置き保管が可能だ。専用の縦置きスタンドも用意され、連結輸送台車としても活用できる。一人で積み降ろしができるよう設計されている点も見逃せない。
車体サイズは従来のカートより一回り小さく、ノアやヴォクシーサイズのミニバンであれば、分解せずにそのまま積載できるのも大きなメリットだ。安全面では、プロテクトフルカウルも並行開発中だという。

2026年秋のデリバリーを目指すGRカートが登場すれば、日本のモータースポーツの間口は大きく広がり、競技人口の底上げにつながっていくのは間違いない。かつてカートレースに夢中だった世代にとっても、またウズウズする気になる存在になるはずだ。モータースポーツ人口拡大の圧倒的起爆剤になるポテンシャルを秘めた存在として、今後のトヨタ GRカートの動向から目が離せない。




















































