クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB

クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

  • TOP
  • CUSTOM
  • 日産製の新パイクカー!? 廃車寸前の2台をネオレトロ風にした日産京都自動車大学校のワザがスゴい!
CUSTOM
share:

日産製の新パイクカー!? 廃車寸前の2台をネオレトロ風にした日産京都自動車大学校のワザがスゴい!

投稿日:

TEXT: 酒井賢次(SAKAI Kenji)  PHOTO: 増田貴広(MASUDA Takahiro)  FACT CHECK: 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)

  • シートカバーはサンショウとの共同で製作したスペシャル仕様。車名の刺繍が入ったホワイト色で、青のボディ色が空、白のシートは雲をイメージ
  • 同校初の試みとなったメッキ塗装によるメッキパーツの再生など、製作はとにかく苦労の連続だったとのこと
  • サイドを走るショルダーラインの美しい再現にはとても苦労したそう。ボンネットもラインに合わせて製作し、ドア位置は下げるなど大改造
  • ルーフの丸みを再現するのが最も大変だった作業のひとつ。もともとあったラインは埋めて、大量のパテを盛って何度も修正しながら丸みを出した
  • 前後フェンダーはブルーバードの型を取ってFRPでマーチの車格に合わせて成型。リアはCピラーから後ろがすべてブルーバード。テールランプもブルーバードから流用
  • 前後フェンダーはブルーバードの型を取ってFRPでマーチの車格に合わせて成型。リアはCピラーから後ろがすべてブルーバード。テールランプもブルーバードから流用
  • 近未来的なデザインが主流となりつつある現代で、そこにとらわれることなく、温故知新の要素も取り入れながらネオレトロスタイルを貫いた学生たち
  • 「Eloura(エローラ)」は英語で世紀を表わす「ERA」、イタリア語で輝きを表わす「LUCE」を組み合わせて名付けられた、「時代を超えて輝く一台」にという想いが込められたスペシャリティカーだ

廃車寸前マーチとブルーバードを合わせた!?
日産京都自動車大生7名製作「Eloura」って?

大阪オートメッセ2026に登場し、多くの来場者を驚かせた1台のカスタムカー。日産京都自動車大学校の第9期生7名が手がけた、K13マーチをベースとする「Eloura(エローラ)」です。廃車予定だった旧型マーチと旧型ブルーバードの2台を組み合わせ、予算100万円・製作期間6か月という制約のなかで、キュートで上品なパイクカー風コンパクトセダンに仕上げました。ターゲットに設定したのは、20〜30代のクルマ好きな女性や夫婦だと言います。近未来的なデザインが主流のいま、あえてネオレトロな方向性を選んだ学生たちの発想力と、苦難を乗り越えた技術力の全貌に迫ります。

廃車寸前の2台を融合させた第9期生が手掛けた「Eloura」誕生のいきさつ

一級自動車工学科や自動車整備科、カスタマイズ科などを設置する自動車専門学校「日産京都自動車大学校」。その第9期生が製作した2台のスペシャルなカスタムカーが、今年の大阪オートメッセ2026で披露された。独創的な世界観と確かな技術力で、来場者たちを大いに驚かせた。そのうちの1台が、K13マーチと312ブルーバードがベースとなった「Eloura(エローラ)」だ。英語で時代を表す「ERA」とイタリア語で輝きを表す「LUCE」を組み合わせて名付けられた、「時代を超えて輝く1台」という想いが込められたスペシャリティカーである。

発想力と技術で乗り越えた苦難の製作6か月…
若い女性等をメインターゲットにネオレトロ化

製作に携わったのは学生7名だ。家族向けの5ナンバー車をと思案していたが、製作費が100万円という制約があったため、当初計画していたアベニールサリューはあきらめることになった。そんな折、同校2期生がかつて製作したイタルデザイン風の「イタルマーチ」が廃車になるという話を聞きつけ、さらに校内に保存されていた312ブルーバードの存在も発覚。この2台を思い切って組み合わせてみたらおもしろいのではないかと、今回の製作がスタートしたという。

マーチの丸みあるボディとブルーバードのレトロ感を生かすため、スタイルの方向性はネオレトロ路線に決定した。同校のカスタム製作ではこれまで男性向けの視点が多かったことも考慮し、ターゲットは20〜30代のクルマ好きな女性や夫婦に設定。両車に共通する品のある丸みを持ったかわいらしいデザインを踏襲することで、往年のパイクカー風コンパクトセダンとして見事に仕上げた技術と発想力は圧巻だ。

グリルやバンパー、フェンダーミラー、テールランプなどはブルーバードから流用している。しかしドアノブはまったく機構が異なっており、同校初の試みとなったメッキ塗装によるメッキパーツの再生なども加わり、製作はとにかく苦労の連続だった。特にフロントバンパーからフェンダーへとつながるサイドのショルダーラインを整えるには、試行錯誤の繰り返しだったという。これを美しく造形するため、ドア位置を下げるなどの大加工も施されている。

若くて豊かな発想力とやり遂げる情熱がカタチに
胸を張って誇れる力作が次代の自動車界を担う!

目に入りやすいルーフ部分の丸みをつける作業も難しかったという。元のラインを埋めてパテを盛る工程は、特に苦労したポイントだったそうだ。それでも昨年6月から12月までの6か月間を費やしたこのエローラの出来栄えに、「納得いく出来。胸を張って誇れる1台が出来上がったと思います」と力強く語ってくれた。

近未来的なデザインが主流となりつつある現代において、そこにとらわれることなく温故知新の要素を取り入れ、ネオレトロスタイルを貫いた学生たち。その高い技術力だけでなく、豊かな発想力とやり遂げる熱さも含めて、実に見応えたっぷりの爽やかキュートなカスタムスタイリングに、大きな拍手を贈りたい。

2027年第10期の生徒たちの力作に、今から期待が膨らんでしまう。

すべて表示
  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 1960 年生まれ 大学卒業後ベストカーガイド編集部勤務。1990年オートスポーツ誌に転職、1992年F1速報誌(アズエフ)編集長。1995年月刊ビデオマガジン編集部に転職、1996年ベストモータリング編集長(のち局長兼務)。2005年ネコパブリッシング・イベント本部長/4輪編集局長兼務。2015年交通タイムス社に転籍、2020年より現職(総編集局長)自動車の分野に問わずオールマイティだが、特に旧いモータースポーツとクラシックカーに造詣が深い。愛車は1969年DATSUN Fairlady SRL311/YAMAHA RD250ほか

 

RECOMMEND

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

 

人気記事ランキング

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

AMW SPECIAL CONTENTS