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新車から走行距離28万kmがオーナー愛の証! オリジナルを保つ2002年式マツダ「RX-7」FD3の凜とした佇まい

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TEXT: 長尾 循(NAGAO Jun)  PHOTO: 長尾 循(NAGAO Jun)  FACT CHECK: 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)

  • マツダ RX-7:ドライバーを包み込むようなタイトな設計のコックピット。ステアリングやシフトノブの擦れ具合が、28万kmという途方もない旅の歴史を物語る。すべては走るためだけにデザインされた空間だ
  • マツダ RX-7:ホールド性の高いバケットシートに交換された運転席。長距離ドライブや激しいコーナリングでもドライバーの姿勢をしっかり支える、スポーツ走行には欠かせない機能的なアイテムだ
  • マツダ RX-7:糸魚川のイベント会場に展示されたAさんの愛車。2002年の新車購入から24年間、ワンオーナーで維持されている。じつはこの流麗なデザインは、空気抵抗を極限まで減らすための機能美だ
  • マツダ RX-7:28万kmを刻んだ心臓部。ロータリーエンジンは構造上コンパクトで軽量なのが最大の特徴だ。こまめなオイル交換など、オーナーの深い愛情と徹底したメンテナンスがこの圧倒的な走行距離を支えている
  • マツダ RX-7:足元を引き締めるメッシュデザインのホイール。バネ下重量の軽減はスポーツカーにとって極めて重要であり、クルマの運動性能やブレーキの効きを大きく向上させる効果がある
  • マツダ RX-7:特徴的な丸型テールランプと大型リアスポイラー。スポーツカーらしい後ろ姿だが、じつはこのスポイラーは高速走行時の車体を地面に押し付け、安定した走りを生み出す重要な空力パーツである
  • マツダ RX-7:大口径のマフラー。ロータリーエンジン特有の甲高く澄んだ排気音は多くのファンを魅了してやまない。排気効率を上げることは、ターボのレスポンス向上にも直結する重要なチューニングだ
  • マツダ RX-7:流れるようなルーフラインからリアへと続くグラマラスな造形。世界中のオークションで価格が高騰しているのも頷ける、時代を超えても色褪せることのない日本の工業デザインの傑作である
  • マツダ RX-7:極端に低く構えたフロントノーズ。ロータリーエンジンだからこそ実現できたこの低さは、クルマの重心を下げコーナリング性能を飛躍的に高めるという、ピュアスポーツ最大の武器となっている

ロータリーのような静かで力強いオーナー愛が注がれるオドメーター28万キロのRX-7

新潟県糸魚川市で開催された新たなイベント「第1回糸魚川クラシックスポーツカーフェスタ」。年式に厳密な縛りはなく、1980〜2000年ごろまでに製造された「ネオクラシック」と呼ばれるスポーツタイプのクルマであれば幅広くエントリーできるとあって、会場にはバラエティに富んだ古今東西の名車約50台がずらりと展示されました。今回はイベント会場で見かけたマツダ「RX-7」とそのオーナーを紹介します。

世界中のオークション会場で徐々に勢力を拡大する国産スポーツカーの存在と人気が爆上がり中!

話はいきなり脱線するが、海外では古くからヒストリックカーのオークションが盛んで、世界各地(その多くは欧米だが)で開催されるオークションには、毎回のように古今東西の歴史的な名車や希少車が出展される。

そんなオークションの世界で、かつてはほとんど見かけることのなかった日本車。日本と欧米、彼我のモータリゼーションの歴史を鑑みればある意味当然なのだが、しかし昨今ではその勢力分布にも変化が見られつつある。

とくに顕著なのがバブル期以降に生み出された国産車たちの台頭だ。R32以降の第2世代GT-R、ホンダ NSX、レクサス LFAなどのスター級のスポーツモデルや、WRCで一時代を築いたスバル インプレッサと三菱 ランサーエボリューション、あるいは根強い人気を誇るトヨタ ランドクルーザーなどは、各国のオークションの常連車種となっている。

ル・マンを制したマツダが世界に誇るロータリーピュアスポーツ「セブン最強モデル」が大人気!

そして、世界のオークションマーケットで高い人気を誇る国産車のひとつがマツダのロータリーロケットたちだ。なかでも歴代のマツダ RX-7は世界的にもファンが多く、とくに「セブン」としては最後のモデルとなるFD3Sは国内と同等かそれ以上に人気が高く、2025年11月にイギリスで開催されたオークションにも1996年式のFDが出品され、高額で落札されている。

ル・マン24時間を制した唯一のロータリーエンジンを生み出したマツダ。そのマツダが持てる力のすべてを注いで世に問うたロータリーピュアスポーツは、確かに20世紀の日本を代表する名車の1台に違いない。

最後のチャンスで手に入れた憧れの新車RX-7!
すでに四半世紀を共に過ごして楽しんできた相棒

「2002年に新車で手に入れて以来、ずっと乗り続けています」

と語ってくれたのは、2025年11月1日(土)に開催された同イベントの会場で出会った、2002年式マツダ RX-7のオーナー、Aさん。

かつてはAE86を2台乗り継ぎ、その後継として日産 シルビアの購入を考えていたそう。

「RX-7は自分にとっては雲の上の存在というか、かなり格上のスポーツカーという認識でした。ただ、ちょうどその頃RX-7が生産終了になると知りまして、ロータリーエンジンのピュアスポーツに乗れる最後のチャンスになるかもしれない、と」

そんな経緯からRX-7を手に入れたAさんは、それ以来四半世紀近くを共に過ごし、シャープな操縦性やロータリーならではのエンジンフィールを楽しんできた。

オドメーターが刻む「28万km」という愛情の証
新車当時のオリジナル風情を残す希少な個体FD3

歴代RX-7はいずれもリアルスポーツだけに、ハードに扱われたりチューニングやドレスアップされたりする個体も少なくないが、AさんのFDは新車当時のオリジナルの風情をよく残した好ましい状態だ。

「細かく見ればそれなりに傷んでいる箇所もあるのですが……」

と謙遜するAさんだが、その走行距離を聞いてびっくり。2025年の春に11回目の車検を終えたというAさんのFDのオドメーターの数字は、もうすぐ28万kmに届こうとしていた。

RX-7に対するAさんの静かな、しかし熱い想い。それは愛車のオドメーターに刻んできた、その数字がすべてを物語っているようだ。

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  • 長尾 循(NAGAO Jun)
  • 長尾 循(NAGAO Jun)
  • 1962年生まれ。デザイン専門学校を卒業後、エディトリアル・デザイナーとしてバブル景気前夜の雑誌業界に潜り込む。その後クルマの模型専門誌、自動車趣味誌の編集長を経て2022年に定年退職。現在はフリーランスの編集者&ライター、さらには趣味が高じて模型誌の作例制作なども手掛ける。かつて所有していたクラシック・ミニや二輪は全て手放したが、1985年に個人売買で手に入れた中古のケーターハム・スーパーセブンだけは、40年近く経った今でも乗り続けている。
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  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 1960 年生まれ 大学卒業後ベストカーガイド編集部勤務。1990年オートスポーツ誌に転職、1992年F1速報誌(アズエフ)編集長。1995年月刊ビデオマガジン編集部に転職、1996年ベストモータリング編集長(のち局長兼務)。2005年ネコパブリッシング・イベント本部長/4輪編集局長兼務。2015年交通タイムス社に転籍、2020年より現職(総編集局長)自動車の分野に問わずオールマイティだが、特に旧いモータースポーツとクラシックカーに造詣が深い。愛車は1969年DATSUN Fairlady SRL311/YAMAHA RD250ほか

 

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