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フォージドカーボンって何? 商用バンのトヨタ「ハイエース」を唯一無二の炭素繊維で高級ユーロテイストにカスタム

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TEXT: 木村隆之(KIMURA Takayuki)  PHOTO: 木村隆之(KIMURA Takayuki)

  • レンジローバーと同色の「カーボンブロンズマット」でオールペイントされたボディ全体。ユーロテイストでまとめられた外観は、商用車とは思えない高級感を放つ
  • トヨタ ハイエース:リア全体のスタイリング。ボクシースタイルのリアバンパーと、走り屋ブランドの老舗「オリジン」製リアウイングが、ルーフラインに沿ってシンプルかつ力強くまとめられている
  • トヨタ ハイエース:リアホイールアーチ周辺のカーボンオーバーフェンダーの仕上がり。マットブロンズのボディとマーブルカーボンのコントラストが、欧州プレミアムカーを彷彿させる
  • トヨタ ハイエース:ボンネットに施されたフォージドカーボン加工のクローズアップ。大理石を思わせるマーブル模様が、平織りや綾織りとは一線を画す独特の表情を生み出している
  • トヨタ ハイエース:ランダムに配置されたカーボンファイバーが生み出すマーブル模様は、量産品では決して再現できない一点物の表情を持つ
  • トヨタ ハイエース:サイドビューにはT.S.Oの片仮名ロゴが刻まれたサイドエアロと、フォージドカーボン製オーバーフェンダーが際立つ。ショップのアイデンティティが随所に込められた一台だ
  • トヨタ ハイエース:S.A.Dデイジー製のオーバーフェンダーにもフォージドカーボンが施工されている。凹凸のある複雑な形状への貼り付けは、高い技術力を要する職人技だ
  • トヨタ ハイエース:T.S.Oみずから手掛けた純正グリルと純正バンパーへのカーボン加工。「顔面が最大のアピールポイント」という田中代表の言葉どおり、フロントフェイスの完成度は圧巻だ

フォージドカーボンとレンジローバー同色ペイントで仕上げた、高級感あふれるハイエースカスタム

商用車として広く親しまれるハイエースが、欧州高級車さながらのスタイルに変身しました。大阪・和泉市のプロショップ「T.S.O」の田中代表が手掛けたのは、ランボルギーニが採用したことで注目を集めるフォージドカーボン(マーブル模様のカーボン素材)を使ったカスタムです。ボディカラーはレンジローバーと同色の「カーボンブロンズマット」でオールペイントし、欧州テイストを全身に纏わせています。なぜ商用車にここまでの高級感が宿ったのか? その全貌に迫ります。

ランボルギーニも採用した新世代の素材、フォージドカーボンとは

ランボルギーニがいち早く採用し、「フォージドカーボン」「クラッシュカーボン」などとも呼ばれるカーボン素材を使ったカスタムが、欧州チューナーをはじめ日本国内でも静かに広がっている。

カーボン素材は、炭素繊維を組み合わせて作る耐久性の高い素材だ。モータースポーツや航空機のパーツに多く採用され、金属素材に比べて高強度かつ軽量という特性を持つ。スーパーカーが積極的に取り入れているのもうなずける素材といえる。

フォージドカーボン最大の特徴は、金型にカーボンファイバーをランダムに詰め込んで生み出される大理石のようなマーブル模様だ。一般的なカーボン素材には、繊維を縦横に規則正しく交差させた「平織り」と、斜め方向に段差をつけて編み込む「綾織り(ツイル)」がある。どちらも整然とした幾何学模様が特徴で、スポーツカーのボンネットやインテリアパネルなどでよく目にするおなじみのデザインだ。

一方、フォージドカーボンはその名のとおり「鍛造(フォージド)」の工程でカーボンファイバーを不規則に圧縮成形するため、同じ模様が二度と生まれない一点物の表情を持つ。強度や軽量性といった素材本来の性能はそのままに、まるで大理石のような有機的なマーブル柄が浮かび上がるのがこの素材最大の魅力といえる。従来の平織りや綾織りとは一線を画す独自のビジュアルは、「人とは違うスタイル」を目指す者にとってまさにハマり役だ。日本ではまだ浸透途上にあるが、その美しさと希少性は唯一無二の存在感を放っている。

レンジローバーへのリスペクトを宿し、静かに主張するエクステリアの全貌

このフォージドカーボンを、日本の商用車の顔といえるハイエースに採用したのが、大阪・和泉市を拠点とするプロショップ「T.S.O」の田中代表だ。板金や塗装、エアロ加工など、カスタム全般を得意とするショップで、通常は板金加工や修理を主業務としている。

「自分はこれまでずっとセダン乗りだったので、実はハイエースは初めて手掛けました。人とは違う何かを…と考えていたらこのテイストに行き着きました」と語る田中代表。

派手すぎるのは好みではないが「人とは違うスタイル」を追求した結果、全体をユーロテイストでまとめ、現行レンジローバーへのリスペクトを込め、ボディカラーは純正色の「カーボンブロンズマット」でオールペイントを行っている。

エアロパーツはボンネットとヘッドライトをファブレス製で統一し、オーバーフェンダーとフロント・サイド・リアのエアロはS.A.Dの「デイジー」を採用した。複数ブランドをミックスしたスタイル構成だ。さらにリアバンパーにはボクシースタイルをチョイス。ステップレスでシンプルなデザインが選択の理由だ。純正バンパー形状でなければリア両サイドに装着するデイジーのパーツが取り付けられないため、両立できるボクシースタイルに落ち着いた。ルーフラインに沿ったシンプルなリアウイングは、走り屋ブランドの老舗「オリジン」製を採用し、エクステリアを完成させている。

職人技が光るカーボン加工とこだわりのフィニッシュ

「顔面が最大のアピールポイントだと思っています」と田中代表が語るとおり、純正グリルと純正バンパーはT.S.O.がみずから手掛けた渾身の仕上がりだ。純正パーツの上にカーボンを貼り、樹脂で埋めるという地道な作業を積み重ねることでこのスタイルを作り上げた。凹凸のある部分へのカーボンファイバー貼り付けは相当な難易度を誇るが、「やりたいスタイルがそこにある以上、チャレンジしている」という言葉に職人としての矜持が滲む。

最近はラッピング施工によるカーボン柄仕上げも増えているが、このハイエースはカーボンファイバーを一枚一枚丁寧に処理・加工した本物志向の仕上がりだ。フィニッシュにはマットクリアを全体に施し、ボディ全体の質感とあいまって欧州高級車のような佇まいが商用車のハイエースに見事に宿っている。

多彩なブランドのパーツをミックスしながらも高い統一感を見せる完成度は圧巻だ。マーブル模様のフォージドカーボンが、これからの日本のカスタムシーンを席巻する日も近いかもしれない。

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