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マセラティの起源はレースにあり! 100周年を祝う新旧2台のサーキット由来のモデル

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  FACT CHECK: 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)

  • マセラティ グランスポーツ トロフェオ:ホワイトにブルーのストライプが映える、2003年式レーシングカー
  • マセラティ GT2 ストラダーレ:イエローのボディが目を引く最新の公道向けレーシングモデル
  • マセラティ GT2 ストラダーレ:カーボンパーツがふんだんに使われた、スパルタンな運転席まわり
  • マセラティ GT2 ストラダーレ:ホールド性を極限まで高めた、ブルーの専用レーシングバケットシート
  • マセラティ GT2 ストラダーレ:助手席側から見たインテリア。公道走行も可能な快適性も兼ね備える
  • マセラティ グランスポーツ トロフェオ:専用チューニングが施された足まわりと、センターロック式ホイール
  • マセラティ GT2 ストラダーレ:ボディサイドのエアインテーク。エンジン冷却と空力性能を両立する
  • マセラティ グランスポーツ トロフェオ:日本にわずか2台のみが正規輸入されたという、非常に希少な個体だ
  • マセラティ グランスポーツ トロフェオ:フロントマスク。丸みを帯びたヘッドライトが当時の面影を残す
  • マセラティ グランスポーツ トロフェオ:ボンネットに配されたストライプと、誇らしげな三つ鉾のエンブレム。
  • マセラティ グランスポーツ トロフェオ:フロントバンパー下部。レーシングカーならではの低い車高が特徴的だ
  • マセラティ グランスポーツ トロフェオ:ロールケージが張り巡らされた室内。まさに戦うためのコックピット
  • マセラティ グランスポーツ トロフェオ:アルカンターラ張りのダッシュボードと、必要最小限のスイッチ類
  • マセラティ GT2 ストラダーレ:リアバンパーに組み込まれた、レース専用のエキゾーストシステム
  • マセラティ GT2 ストラダーレ:迫力あるリアウイング。サーキットで培われた強烈なダウンフォースを生む
  • マセラティ GT2 ストラダーレ:最高出力640psを発揮する心臓部。現代のテクノロジーの結晶である
  • マセラティ GT2 ストラダーレ:ドアを開けた瞬間に広がる、非日常を予感させるブルーのインテリア
  • マセラティ GT2 ストラダーレ:リアに備わる大型のウイングとディフューザーが空力性能を物語る
  • マセラティ ジャパン:100年史を体現する新旧2台の展示に、オートモビル カウンシルの来場者は釘付けだった

「マセラティ コルセ」と「トライデントエンブレム」が刻む100年の起源はモータースポーツ! 

千葉県の幕張メッセで「オートモビル カウンシル2026」が開催されました。国内外のメーカーが集うなか、独自の存在感を放っていたのがマセラティ ジャパンのブースです。今年はブランドの象徴「トライデント(三つ鉾)」と、レーシング部門「マセラティ コルセ」の誕生からちょうど100年という節目の年を迎えます。展示された最新鋭の「GT2 ストラダーレ」と希少な「グランスポーツ トロフェオ」から、名門の熱きレース魂を振り返ります。

オートモビル カウンシルが掲げる「クルマともっと恋をしよう」に賛同する国内外メーカーが出展

2026年4月10日〜12日、千葉県の幕張メッセで開催された「オートモビル カウンシル2026」は、もともとはヘリテージカーのトレードショーとしてスタートした。しかし、かねてから「Classic Meets Modern and Future(クラシック ミーツ モダン)」をスローガンに掲げ、クラシックカーのみならず現代のクルマにもスポットライトを当てる場としてきた。

2026年で11回目を迎える同イベントでは、新たに「クルマともっと恋をしよう。」というモットーとともに、国内外の自動車メーカーが積極的にブースを展開していた。今回はそのうちのひとつ、マセラティ ジャパンのブースを覗いてみた。

マセラティが展示した新旧2台の車両は「サーキットの香り」を熱く感じさせるブランド起源そのもの

2026年、マセラティはブランドの象徴である三つ鉾の紋章「トライデント」と、サーキットを起点とするモータースポーツ部門「マセラティ コルセ」という2つの起源が、ともに100周年を迎える。

トライデントは、1914年の創業に携わったマセラティ兄弟のひとり、マリオ・マセラティの芸術的感性によって生み出されたものだ。ボローニャのネプチューン像に着想を得たこのエンブレムは、強さや勇気、そして支配の象徴として、ブランドの歴史とともに受け継がれてきた。

この紋章は今からちょうど1世紀前の1926年、マセラティ初の自社ブランドレーシングマシン「ティーポ26」に掲げられた。そして、当時すでに隆盛を極めていたシチリア島の公道レース「タルガ・フローリオ」においてクラス優勝という輝かしいデビューを飾る。

つまり、マセラティはサーキットから生まれたブランドであり、同じく100年前に誕生したマセラティ コルセはその原点を体現する存在なのだ。1957年にはファン・マヌエル・ファンジオが「250F」でF1世界タイトルを獲得し、2000年代には「MC12」がFIA-GT選手権で数々の栄冠を手にするなど、マセラティは常にサーキットに軸足を置いてきた。

そんなマセラティが今回オートモビル カウンシルで展開したブースは、いわゆるモーターショー的に最新ラインアップをずらりと並べるPR展示とは一線を画し、「サーキットの香り」を感じさせる新旧2台に特化していた。トライデントが象徴する芸術性と、マセラティ コルセが体現するレースの精神という2つの側面から、100年にわたるブランドの進化とその本質に迫った。

公道を走る快適性を両立させた「GT2 ストラダーレ」は100km/h到達まで2.8秒、最高速320km/h!

まずは最新のレース由来モデルから。マセラティ「GT2 ストラダーレ」は、現在欧州のFIA-GTレース(GT2カテゴリー)で大活躍している純レーシングカー「マセラティ GT2」のパフォーマンスを基盤としている。その走行性能を公道で体感できるモデルとして、2024年8月にワールドプレミアを果たした。

最高出力640ps、最高速度320km/h以上を誇り、軽量化と高いダウンフォースを実現するエアロダイナミクスにより、0-100km/h加速は2.8秒を達成。サーキット由来のパフォーマンスと快適性を両立し、日常からサーキットまでシームレスなドライビング体験を提供する。

日本にわずか2台の競技車両「グランスポーツ トロフェオ」から立ち昇る「サーキットの芳香」

もう1台は、ヤングタイマー世代のマセラティ コルセ製コンペティツィオーネだ。2003年に開催されたワンメイクレース「トロフェオ マセラティ」のために開発されたモデルである。のちに「グランスポーツ トロフェオ」へと進化するこのマシンは、当時の市販モデルである「クーペ」をベースにサーキット走行へ特化した、コンペティション仕様のレーシングカーだった。

4200ccのV型8気筒4カムシャフト32バルブエンジンは、市販モデルと共通のチューニングとしつつも、レース専用エキゾーストや大型リアスポイラーなどの空力パーツを装備。足まわりやブレーキも強化され、ロールケージなどのセーフティ装備を備えた本格的な競技車両である。

当時、マセラティ コルセで製作された総生産台数は77台のみ。そのうち2台が当時の正規代理店であるコーンズ・アンド・カンパニー・リミテッドによって正規輸入された。今回の展示車両も、その貴重な2台のうちのひとつだ。

マセラティは、美しいデザインを持つ高級ラグジュアリーカーのブランドとして認知されがちだ。しかし、その本質はいつの時代もサーキットの熱狂とともにある。最新のGT2 ストラダーレと、20年前のトロフェオ仕様。オートモビル カウンシルの会場に並んだこの2台が放つ色濃い「サーキットの香り」こそが、100年経っても決して変わることのない、トライデントの真実なのだ。

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 1960 年生まれ 大学卒業後ベストカーガイド編集部勤務。1990年オートスポーツ誌に転職、1992年F1速報誌(アズエフ)編集長。1995年月刊ビデオマガジン編集部に転職、1996年ベストモータリング編集長(のち局長兼務)。2005年ネコパブリッシング・イベント本部長/4輪編集局長兼務。2015年交通タイムス社に転籍、2020年より現職(総編集局長)自動車の分野に問わずオールマイティだが、特に旧いモータースポーツとクラシックカーに造詣が深い。愛車は1969年DATSUN Fairlady SRL311/YAMAHA RD250ほか

 

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