GT300で勝敗を分けた過酷なタイヤマネジメント。多様なマシンと戦略が交錯する激闘の裏側
2026年4月12日、岡山国際サーキットにてスーパーGT開幕戦の決勝レースが開催されました。今回は、国内外の多様なマシンが入り乱れる激戦のGT300クラスにフォーカスします。タイヤ無交換作戦や、元F1ドライバーの鮮烈なデビューなど、見どころが尽きない開幕戦となりました。見事にポール・トゥ・ウインを飾った777号車の戦いぶりなど、白熱のレース展開をレポートします。
(motorsport.comの記事をもとに再編集しています)
D’stationがPPスタートから逃げを打つ! HYPER WATERとaprは序盤から白熱する2番手争いを展開
いよいよ幕を開けた2026年シーズンのスーパーGT。82周で争われた決勝レースでGT300クラスの優勝を飾ったのは、777号車「D’station Vantage GT3」(藤井誠暢/チャーリー・ファグ)である。
スーパーGT開幕の地は2026年も岡山国際サーキットであり、春らしい快晴のドライコンディションのもと、13時20分に決勝がスタートした。
GT300クラスは777号車「D’station Vantage GT3」がポールシッターだ。これに2号車「HYPER WATER INGING GR86 GT」、31号車「apr LC500h GT」と続いた。昨年の岡山戦を制してチャンピオンとなった65号車「LEON PYRAMID AMG」は、11番手からのスタートとなる。
GT500クラスと同様、スタートで上位のオーダーに変動はなかった。D’stationの藤井が逃げを打つ。その背後で2番手争いが接近した。HYPER WATERのルーキー卜部和久の背後に、aprの小山美姫が迫る。彼女はフォーミュラ・リージョナルで女性初のチャンピオンに輝いた実力者だ。その卓越した技術で、強烈なプレッシャーをかけたのである。
そんななかで、小山は25周を走ったところでライバルに先んじてピットへ向かった。小高一斗へとドライバーチェンジを行ったのである。
タイヤ戦略が分けた明暗は、レース巧者LEONに襲いかかる後続陣。元F1ドライバーも6位入賞!
いっぽうでD’stationは30周、HYPER WATERは38周でピットインした。それぞれ事実上のトップと2番手でコースへ復帰する。いっぽうのaprは、リアタイヤ2輪交換作戦をとったLEONに前に入られてしまう。これで事実上の4番手へダウンした。
しかしながら、さすがのレース巧者LEONも2輪交換は厳しかったようだ。31号車「apr」、4号車「グッドスマイル 初音ミク AMG」がそれぞれLEONをかわす。着実にポジションを上げた。
また、元F1ドライバーのダニール・クビアト(88号車 VENTENY Lamborghini GT3)が後半スティントで登場した。彼はかつてレッドブルやトロロッソを駆り、F1の表彰台に登ったほどの実力者である。88号車は14番手スタートだったが、リアタイヤ2輪交換の作戦が功を奏してか7番手に浮上している。
クビアトはGT300初レースとは思えぬ走りで後続を抑え込んだ。それどころか、ジャンプスタートによるドライブスルーペナルティを受けながらタイヤ無交換で前に立ちはだかった52号車「Green Brave GR Supra GT」にプレッシャーをかけていく。世界最高峰を知る男の、凄まじい追い上げだ。
そして残り3周でオーバーテイクに成功した。見事に6番手へ上がったのである。首位のD’stationは、ほぼ無風といった状態で、そのまま悠々とトップチェッカーを受けた。2位はHYPER WATER、3位はaprであった。
ルーキーや元F1ドライバーの参戦により、勢力図が大きく動こうとしているGT300クラス。次戦以降も、各チームの戦略と意地がぶつかり合う激闘から目が離せない。

































































































