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アメリカで約192万円で落札されたヤングタイマー初代ポルシェ「ボクスター」は、日本でもいまが買い時!?

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: Courtesy of Broad Arrow  FACT CHECK: 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)

クラシックな仕様を残す初期型2.5リッター5MTモデル

このほど出品された初代「986」型のボクスターは、初期のプレSモデル(上位グレード追加前の初期型)の第一陣として製造されたものだ。アメリカのユーズドカー市場でも望まれる5速MT仕様であり、代表的なカラーである「アークティックシルバー・メタリック」のボディをまとっている。オプションの「グラファイト・グレー」フルレザー内装とヒーターつきシートを組み合わせた、クラシックな仕様が特徴だ。

ボンネット裏側に貼られた仕様ステッカーによると、新車時のオーダーから6つのオプションが選択されている。センターエキゾーストのボクスターマフラーをはじめ、アークティックシルバー塗装のロールバー、ステンレス製ドアシル、アルミ調メーターダイヤル、アルミとレザーを組み合わせたシフトノブやハンドブレーキが含まれる。

さらには17インチのアロイホイールやLSD(駆動輪の空転を防ぐ装置)、トラクションコントロールシステム、トランク内蔵型のCDチェンジャーなど、数多くの純正オプションも工場出荷時から装備されていた。

サービスブックの記録によると、今回の個体は1998年11月9日に初登録・販売されたものだ。車両履歴レポートには、初代オーナーが2014年まで所有し、当初の16年間でわずか1万4896マイル(約2万3830km)しか走行しないほど、大切に保管していたことが明記されている。

2017年からはカリフォルニア州を拠点とする数名のオーナーのもとを短期間で渡り歩き、翌年には走行距離4万マイル強の状態で、今回の出品者でもある現オーナーのコレクションに加わった。その間、定期的にディーラーで整備を受けてきたことがわかっている。

現在ではメーカー公認のクラシック認定対象車両ともなっている初期型ボクスターながら、その多くは過去の四半世紀以上にわたってさまざまな運命を辿ってきた。しかし、この2.5リッターモデルは例外といわねばなるまい。

約198万円の落札価格が示すボクスターの今後の価値は!?

直近では2023年初頭、走行距離5万3000マイル弱の時点でディーラーに入庫し、大規模な定期メンテナンスを実施した。各種フルードやフィルター類の交換にくわえ、イグニッションコイルのオーバーホールやブレーキ周辺の刷新も行われている。

さらに、初期の水冷フラット6では弱点として知られるIMSベアリング(動力を伝達する内部の軸受)が対策品へ交換済みであることも確認された。合計7747ドル分にのぼるこれら2回の整備に関しては、詳細な記録が保管されている。

オークションカタログ作成時点で、オドメーターの走行距離は年式からすれば少なめの5万3225マイル(約8万5300km)。取り扱い説明書や純正ツールキット、車両履歴報告書なども添付しての販売となった。

ブロードアロー・オークション社は「2000年代初頭において、もっとも魅力的でアナログなスポーツカーの1つである」とアピール。1万2500ドルから1万7500ドルの予想落札価格を設定した。

迎えた競売では、予想下限をわずかながら下回る1万2320ドル、日本円に換算して約192万円で落札された。日本国内におけるマニュアル仕様の初代ボクスターの相場価格と大差ないプライスである。

公式カタログを見ると、ドライバーズシートのボルスター部分に明らかな擦れ傷が見られるなど、インテリアには疲労感も見受けられる。このコンディションと走行距離の初代ボクスターであれば、以前ならばもっと安価に入手できたと記憶している。やはり、ヤングタイマーとしてのコレクターズアイテム化が始まっている証拠なのかもしれない。

※為替レートは1ドル=156円(2026年5月2日時点)で換算

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 1960 年生まれ 大学卒業後ベストカーガイド編集部勤務。1990年オートスポーツ誌に転職、1992年F1速報誌(アズエフ)編集長。1995年月刊ビデオマガジン編集部に転職、1996年ベストモータリング編集長(のち局長兼務)。2005年ネコパブリッシング・イベント本部長/4輪編集局長兼務。2015年交通タイムス社に転籍、2020年より現職(総編集局長)自動車の分野に問わずオールマイティだが、特に旧いモータースポーツとクラシックカーに造詣が深い。愛車は1969年DATSUN Fairlady SRL311/YAMAHA RD250ほか

 

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