ノビテックが最高出力868馬力のフェラーリ「デイトナSP3」を公開
ドイツの老舗チューニングブランドであるノビテック(NOVITEC)が、フェラーリ「デイトナSP3」に向けた専用のカスタマイズプログラムを発表した。自然吸気の6.5リッターV12(V型12気筒)エンジンに専用のエキゾーストシステムを組み合わせ、さらなる高出力を実現している。専用開発されたヴォッセ(Vossen)製の鍛造アルミホイールや、最高級素材を用いた完全オーダーメイドの内装など、オーナーの理想を完璧に具現化する特別なパッケージの全貌が明らかになった。
純金メッキを施した排気システムでポテンシャルを解放
そもそもフェラーリ デイトナSP3は世界限定599台(すでに完売)の「イコナ」シリーズ第3弾であり、車両価格だけでも約2億6000万円を超える超希少車である。そんな歴史的モデルにあえてメスを入れることができるのは、ノビテックへの絶対的な信頼があるからこそだ。
ベース車両に搭載されているのは、マラネッロ(フェラーリの本拠地)の歴史のなかで最大となる6.5Lの自然吸気V12エンジンである。この珠玉のパワーユニットをさらに最適化するため、ノビテックのエンジニアたちはメタル触媒を備えた高性能なエキゾーストシステムを綿密に開発した。
このシステムは完全な断熱処理が施されており、エンジンルーム内の蓄熱を抑え、出力特性に良い影響をもたらす。さらに、エキゾーストシステムにはF1マシンや航空宇宙産業でも使用される超軽量かつ耐熱性に優れた「インコネル」素材を選択することもでき、純正システムからの大幅な軽量化に貢献する。また、排気系全体に999純金メッキを施すことで、放熱効果をさらに高めることも可能だ。
金(ゴールド)は極めて優れた熱反射特性を持っており、かつてマクラーレン「F1」のエンジンルーム内に金箔が貼られていたことでも知られる。超高熱を発する大排気量のミッドシップV12エンジンにおいて、純金メッキによる断熱・放熱は、単なるドレスアップではなく理にかなった究極の熱対策なのだ。

排気効率の向上と背圧の低減により、最高出力は28ps(馬力)向上し、トータルで868psに到達する。チューニングされたミッドシップ(エンジンを車体中央に配置するレイアウト)の車両はさらに活発になり、アクセルペダルの操作に対してより俊敏に反応するようになる。また、電子制御式のサウンドマネジメント機能により、排気フラップを閉じた控えめな音量から、モータースポーツを彷彿とさせる高回転域での甲高いV12サウンドまで、室内から任意に切り替えることができる。
ウェッジシェイプを強調する専用のハイテク鍛造を装着する
世界でもっとも特別で高性能なスポーツカーにとって、足元のセッティングは非常に重要である。ノビテックはアメリカのホイールメーカーであるヴォッセと共同で、専用のハイテク鍛造アルミホイールを開発した。
フェラーリ デイトナSP3のホイールハウスに合わせて3種類のデザインが用意されており、多種多様なカラーと仕上げから選択可能だ。写真に装着されている「NF10」は、5本の繊細なツインスポークとセンターロック風のハブキャップを備え、強度と軽量化を見事に両立している。
フロントに20インチ(265/30ZR20)、リアに21インチ(345/30ZR21)という前後異径サイズを採用することで、脱着式ルーフを持つこのスポーツカーのウェッジシェイプをさらに強調し、優れたトラクション性能を発揮する。
熟練の職人が手掛ける内装でパーソナルな空間を作り上げる
外観やパフォーマンスの向上だけでなく、ノビテックは2シーターのコクピットをオーナーの個人的な好みに合わせて細部まで仕立て上げるプログラムも用意している。最高級のレザーやアルカンターラ(スエード調人工皮革)を用いて、熟練の職人が極めて高い精度で内装を仕上げていく。
オリジナルの持つ高い完成度を尊重しつつ、オーナーのこだわりを細部にまで反映させるこの手法は、まさに熟練のチューナーだからこそ成し得る業だ。
純金メッキのエキゾーストが放つ官能的なサウンドと、専用ホイールがもたらす引き締まったフォルム。フェラーリが誇る自然吸気V12エンジンを限界まで磨き上げるこのカスタマイズは、オーナーの理想を極めて高い次元で具現化している。





































