片側フロント55mm・リア85mmのワイド化で、Z33が唯一無二のグラマラスボディに仕上がる
純正の日産Z33「フェアレディZ」がこれほど官能的なフォルムに化けるとは、多くのファンが想像しなかったはずだ。鳥取県のカスタムファクトリースピリット玲が手掛けるボディキット「華艶(KAEN)」は、片側フロント55mm・リア85mmもの拡幅を、まるで純正のような自然なラインでまとめ上げた。ワイドフェンダーの美しさに思わず目を奪われる。
スピリット玲「華艶(KAEN)」は前後ワイドフェンダーでZ33をどう変えるのか
片側フロント55mm・リア85mmという大胆な拡幅を、違和感なく見せる。それがスピリット玲のボディキット「華艶(KAEN)」シリーズ第1弾となる、日産Z33「フェアレディZ」の最大の魅力である。
これだけワイド化すると、フェンダーの膨らみが唐突になりがちである。しかし華艶は純正のキャラクターラインを丁寧に汲み取り、そのうえで唯一無二のラインを描き出す。最初からこういう仕様だったのかと思わせるほど、スムーズなラインと抜群のフィット感を両立させている。このフィッティングの高さは、そのままスピリット玲が持つFRP成形技術の高さを物語る。

スピリット玲のデザインコンセプトは、処女作にあたる180SX・S13シルビア用ボディキット「雅(ミヤビ)」シリーズから一貫している。純正が持つキャラクターを生かしつつ、いままでにないラインを構築するという思想だ。華艶にもその考え方が色濃く受け継がれている。
華艶Z33のフルボディキットとパーフェクトボディキットの構成は何が違うのか
華艶のボディキットは、目的に応じて段階的に構成が選べる。基本となるのは前後バンパー、サイドステップ、そしてフロント55mm・リア85mmワイドの前後フェンダーで、この5点でフルボディキットとなる。
ここにフロント・サイド・リアの3種のディフューザーを加えると、パーフェクトボディキットに発展する。さらに2連カナードとハイマウントリアウイングを装着すれば、貴婦人と呼ばれたZ33が一気に武闘派のレーシングマシンへと表情を変える。
フロントバンパーは純正のライン構成を汲み取りながら、ダクト部分にZ34をより鋭角に仕上げた意匠を取り入れる。デザイン自体は派手ではない。そのぶんディフューザーや2連カナードを足すことで、精悍でレーシーな顔つきへと一新できる。ハイマウントリアウイングは、ワイドボディに負けない迫力を備える。
独特のラインを描くセンターフラップが特徴で、素材はFRP(繊維強化プラスチック)製とカーボン製から選べる。リアまわりはワイドフェンダー対応バンパーと、下部ブラック部分のディフューザーで構成し、センターのバックフォグにはZ34用を流用する。
激低車高はエアサスで実現、ノーマルフェンダー派には「華艶 Ver.N」を用意
見ためのカッコよさとふだんの使い勝手を、両立できる懐の深さも華艶の持ち味である。ワイドかつ激低の車高が一番映えるのは間違いない。しかしデモカーの車高では、そのままの走行が厳しい。そこで足まわりにはエアフォース製のエアサスを導入している。
このエアサスは、シート後方のスペースにラックを組んで設置する。この搭載方法なら、ラゲッジに荷物を積みながら車高の上げ下げを楽しめる。日常での実用性と、停車時のロースタイルを両立させる工夫といえる。

純正幅のZ33に華艶の世界観を取り入れたい人向けには、ノーマルフェンダー対応の「華艶 Ver.N」も用意する。ノーマルフェンダー対応のフロントバンパーとアンダーフラップ、サイドフラップ、リアディフューザーで構成し、フロント・サイド・リアの各セクションを個別に使うこともできる。ワイドもノーマルも両方楽しめる。ここに華艶シリーズの幅の広さがある。
足まわりに目を移すと、ワイドなフェンダーに合わせてホイールもワイドサイズで組む。ワーク・マイスターM1を採用し、サイズはフロント19×10.5J・インセット-44、リア19×12.5J・インセット-70。タイヤはフロント245/35、リア285/35をマッチングさせている。
カナードやウイングで武装したレーシーな佇まいから、純正幅を生かした上品なスタイルまで、華艶はZ33に新しい価値観を注ぐ。すべてがボディキットで完結するため、いま乗っている愛車をこの姿へ変身させられる点も、オーナーにとって大きな魅力になるはずだ。




































