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「タイプR」だけじゃないホンダ「シビック」があった! 「グランド」と呼ばれた4代目はどうして走り屋を魅了した?

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 本田技研工業/Auto Messe Web

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  • CR-XのSiR

シビックの名車はタイプRだけじゃない

 今でこそヨーロピアンな雰囲気でボディも大きくなったが、かつてホンダ・シビックといえばライトウェイトスポーツの代表格。初めて『タイプR』の称号が与えられたEK9はとくに高い知名度を誇っているが、同じくらいセンセーショナルだったのは1989~1991年に販売されたEF9だ。ワンメイクレースのドライバーからストリートの走り屋まで、多くのクルマ好きを虜にした名車の魅力を改めて探ってみたい。

VTECエンジン搭載で本領発揮

 4代目になるEF型は『グランドシビック』と呼ばれ、フルモデルチェンジを受けたのは1987年の9月9日。当初スポーツグレードは先代の『ワンダーシビック』と変わらず、130ps&14.7kg-mのZCエンジンを搭載するSiで型式はEF3だった。

 それでも十分にパワフルで、ライバルのトヨタ・カローラレビン&スプリンタートレノと好勝負を繰り広げていたが、1989年のマイナーチェンジを機にDA6型インテグラで衝撃のデビューを飾った、可変バルブタイミング機構『VTEC』を採用したB16Aエンジンが搭載される。

B16Aエンジン

 160ps&15.5kg-mというスペック上の大きな差に加え、高回転側に切り替わってからの加速は強烈そのもの。排気量が同じ1600ccどころか格上の2000ccクラスとも互角に渡り合い、シビックを名実ともにライトウェイトの王者へと押し上げたといえるだろう。

チューニングのお手本は人気のワンメイクレース

 このB16Aエンジンを積んだシビックの型式はEF9でグレード名はSiR、外観の大きな違いこそないがマイナーチェンジと呼ぶには大きすぎる進化だった。EF9シビックはデビュー直後からサーキットやストリートを席巻、アフターパーツが次々に登場しカスタム業界も大いに盛り上がる。

 エンジンはライバルを寄せ付けない戦闘力で、手を入れるにしても吸排気系とECUくらい。それよりも多くの走り屋たちが重視したのはサスペンションで、レーシングカーと変わらないレベルの車高に硬いスプリング、純正サイズのハイグリップタイヤを履くスタイルが定番だった。

 室内はリヤシートを外して6点式または7点式のロールケージを組み、内装どころかアンダーコートまで剥がして軽量化したクルマも多数。莫大なコストのかかるボディのスポット増しまではしなくとも、チューニングの手本は間違いなくワンメイクレース車両だった。

 ちなみにEF9と同日に兄弟車のCR-Xもマイナーチェンジ、VTECエンジンを搭載したSiRが世に送り出されている。ショートホイールベースゆえに回頭性はシビック以上で、ジムカーナやタイトコーナーの多いコースで強さを発揮。ただし言い換えればリヤの動きがピーキーであり、乗り手に一定の技術が求められたのも事実だ。

CR-XのSiR

 1991年に後継のEG6へフルモデルチェンジするが、シャープなデザインは現在も多くのファンがおり、年式が年式だけに中古車のタマ数は減るいっぽう。インターネットで検索しても10台くらいしか見つからず、価格は軒並み250万円オーバーと凄まじく高騰している。生産が終了した純正パーツも少なくないので、今から乗るには相当な出費と覚悟が必要かもしれない。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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