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フィアットの商用車「デュカト」で峠を攻めてみた! 大柄なFFなのに運転が楽しいのはさすがイタリア車です【AMWリレーインプレ】

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TEXT: AMW 竹内耕太(TAKEUCHI Kota)  PHOTO: AMW 竹内耕太

シンプルすぎる足まわりなのに不思議と走りやすい

早朝、いろんなクルマを試乗してきたホームのワインディングコースへ到着。まずは山を登りはじめます。デュカトに搭載されるエンジンは2.2Lの直4ディーゼルターボで最高出力180psで、最大トルク450Nmは1500rpmから発揮されるため、車重2110kgのボディでもパワーに不足はありません。最大積載重量が1250kgもあり、キャンピングカーに架装した状態でも心強そうです。そこに組み合されるトルコン式9速ATがなめらかに良い仕事をしてくれます。

デュカトはFFで、リアのサスペンションはシンプル極まるリーフリジッド式。もちろん路面の細かい段差でゴトゴト揺れることは揺れるのですが、乗り心地が悪い、というほどでもありません。ひとつには、もっちり詰まったシートがショックを適度に吸収してくれていることもありそうです。

そして下り勾配でのコーナリング。FFで空荷、そしてシンプルすぎるリアサスと、不安要素しかなかったのですが、攻めずにあくまで常識的な速度域で走る限り、不思議なほどスイっと自然に安心して曲がれてしまいました。カーゴスペースに重量物を積んだ状態であれば、さらに安定感が増すはず。

デュカトのキャンピングカーで出かけるアウトドアフィールドも似たようなワインディングや山道を通っていくことになると思いますが、走りの楽しさ=移動の楽しさもしっかり確保しているところに、さすがイタリア車と感心してしまったのでした。

デュカトにマイクロカーやカートを積んで遊びに行くのもあり!

実際にはほとんどがキャンピングカーとして販売されるとはいえ、デュカトのカーゴスペースの巨大空間を見ていると、他にも楽しみ方はいろいろありそうです。荷室部分の内寸は、全長2960mm×全幅(最大)2000mm×全高1970mm。ただしリアタイヤのホイールハウスが飛び出ている部分を測ってみると、幅は約1420mmでした(誤差はありそう)。

欧州のカーマニアの中には、こういった商用車に小さなクラシックカーを積載して、サーキットやラリーに参加する人も多かったりします。同じフィアットで、21世紀バージョンの「500」は全幅1625mmなので残念ながらデュカトに積むことはできませんが、1950~70年代の2代目「ヌォーヴァ500」なら全幅1320mmで積載できそうです。ワイドトレッド化したアバルト仕様などは要検討ですが……。

ほかにもイソ/BMW「イセッタ」も積めますし、小さなクラシック・レースカーや、現代のカートもいけそうですね。デュカトくらい荷室が大きなクルマだと、キャンピングカーならずとも、アレンジ次第でさまざまな遊び方ができそうです。

■specifications
FIAT DUCATO L2H2
フィアット デュカトL2H2

・車両価格(消費税込):512万5000円
・全長:5410mm
・全幅:2050mm
・全高:2525mm
・ホイールベース:3450mm
・キャビンスペース全長:2960mm
・キャビンスペース全幅(最大):2000mm
・キャビンスペース全高:1970mm
・車両重量:2110kg
・エンジン形式:直列4気筒MultiJet3ディーゼルインタークーラー付ターボ
・排気量:2184cc
・エンジン配置:フロントエンジン
・駆動方式:フロント駆動
・変速機:トルクコンバーター式9速MT
・最高出力:180ps/3500rpm
・最大トルク:450Nm/1500rpm
・燃料タンク容量:75L
・サスペンション:(前)マクファーソンストラット、(後)車軸式
・ブレーキ:(前&後)ディスク
・タイヤ:(前&後)225/75R16CP

■「AMWリレーインプレ」記事一覧はこちら

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  • AMW 竹内耕太(TAKEUCHI Kota)
  • AMW 竹内耕太(TAKEUCHI Kota)
  • 田舎の大学院で古代インドのサンスクリット語を研究していた元・学者の卵。クルマ遊びにハマって中古車販売店で1年働いた後に出版業界へ。クルマやカルチャー系の雑誌のほか、翻訳書、人文書、地図帳、写真集など手がける。クラシック・フォルクスワーゲンが趣味の中核で、愛車は1963年式カルマンギア。数年前に都内から小田原へ移住し、賃貸ガレージハウスでリモートワークしつつ、箱根や伊豆のワインディングをのんびりドライブする日々。
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