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すでに36万キロ走破! R34「スカイラインGT-R VスペックIIニュル」の官能性は「R35 Tスペック」にも負けません

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TEXT: GT-Rマガジン編集部(GT-R Magazine)  PHOTO: GT-Rマガジン編集部

  • R34のイメージ
  • マインズにてオーバーホールを施したRB26エンジン。金色のヘッドカバーはニュルの証
  • 車体番号などが刻まれるコーションプレートも、ニュルは金色となる
  • 現在はBBS RI-Dを装着
  • マインズオリジナルのチタンマフラーを装着
  • Gマガオリジナルステアリングやケンウッドのカーナビを装着している以外、基本はノーマル
  • ローダウン&ホイール交換以外は基本ノーマルのスタイリングを貫く
  • マフラー交換しているが、リアも基本はノーマル
  • ワインディングのような道でも軽快なハンドリングを楽しめる
  • 高速道路での巡航などはじつに快適

貴重な限定車でも過保護にせずに走り続ける

日産R34型「スカイラインGT‒R」生産終了のアナウンスからほどなく発表された限定車「ニュル」。『GT-Rマガジン』では1999年にベイサイドブルーの前期型R34 GT‒R Vスペックを導入していたが、第2世代の集大成としてニュルの増車を決定する。しかし、オーダーしようとした時はすでに完売。その後、運良くキャンセル車両を手に入れ、2002年7月に無事納車された。現在もGT-Rマガジンのスタッフカーとして活躍する「本誌ニュル号」について紹介しよう。

(初出:GT-R Magazine 170号)

ファインチューンで官能性向上

当時の編集長が新車時から運行を担当し「GT‒R紀行」と題した旅企画を連載。美しい風景に佇むRの写真を収めるべく全国各地を飛び回った。そのメインカーとして活躍していたこともあって、本誌ニュル号はもっとも多く風光明媚な景勝地を訪れている。

納車以降、タイヤ&ホイール、ブレーキパッド以外はオリジナルを貫き通し、12万km走行時にGT-Rを得意とするチューニングショップ「マインズ」にてエンジンを分解しオーバーホール。その後、排気系交換とECUリセッティングを施している。ニュル号の主治医が同店となったきっかけであり、その際に装着したフロントパイプやチタンマフラーは、36万7000kmを走行した現在まで継続使用中だ。

今も旅企画に連れ出す機会が多いニュル号だが、第2世代の集大成だけあってロングツーリングのパートナーとして優れている点も多い。ゲトラグ6速MTによりギヤ比がクロスすると同時に、トップギヤでの高速巡航時の回転数も抑えられる。R33に対してさらにボディ剛性が強化され、前後ディフューザーの装着や翼形状のリアウイングにより、ダウンフォースも増幅している。ゆえに、第2世代Rとしてはもっとも高速走行時のスタビリティが高い。

高速道路で一気に長距離を稼ぐ際、これらのアドバンテージは確実に効いている。つまりGTとしての素性も高いということ。そういった点も、長距離移動の足としてチョイスされる機会が多い理由かもしれない。現在はサスペンションにHKSのハイパーマックスSをチョイスしているが、以前はあえて大人の乗り味を追求したMスペックの純正ダンパーを装着していた時期もあった。

R34のなかでもサーキットでの速さを追求したのがVスペックの特徴で、たしかにそういったシーンでは切れ味鋭くダイレクト感にあふれるサスセッティングは有効だ。ただ、万能なロングツアラーとしてR34を活用するなら、MスペックやハイパーマックスSのようにしなやかにストロークするサスのほうが適している。

R34の走り

RB26の性能を解放して正解!

とある取材で大阪までニュル号で移動した際のこと。現行モデルのR35 GT-R Tスペックが至極快適なGTであることは、GT-Rマガジンをはじめさまざまなメディアが報じている。高速走行時の安定感と快適性はR34とは比べものにならないほど高い。

しかし、こと官能性という面で言えば、フルバランス取りと排気系チューニングを施したニュル号のほうが一枚上手だ。ただでさえスムーズな直6エンジンのフィールが、手組みの精密オーバーホールを施すことでよりなめらかになった。

ニュルのエンジンはもともとN1レースを想定したサイズのターボを選択しているので特性としては高回転寄り。もっと過給圧を掛けてこそ力を発揮する。17万kmで初めてブーストアップを施し、さらに2021年にニスモのR3ターボとフューエルキットを投入したことで最大ブーストを1.2kg/cm2に設定。現在の仕様は、N1エンジンが持つ本来のポテンシャルを解放した状態だ。

官能的なサウンドと回すほどに力がみなぎる特性を得たニュル号は、本誌スタッフカーの中でも一番「走りたい」と思わせるGT‒Rかもしれない。取材が終わってから帰路に着く際、ちょっと回り道をしてしまう。あの音とフィーリングをもう少し味わっていたいと思わせるから。

(この記事は2023年4月1日発売のGT-R Magazine 170号に掲載した記事を元に再編集しています)

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