エネルギー回生の制御の素晴らしさ
その加速度は、これまで体験してきたEV走行とは段違いだ。まさに何かに吸い寄せられるかのように、大柄なフライングスパー スピードのボディは強力な加速を続けていく。このような局面になるとドライビングモードで「スポーツ」を選択したくなるのは、ステアリングのセンター付近で、ややその操舵感にリニアな印象が乏しくなるためで、スポーツを選べばその不満も消える。
テストドライブにはハイウェイからワインディングロードまで、さまざまなシチュエーションが用意されていたが、純粋に走りを楽しむのならばスポーツモードが最適。パッセンジャーがいる場合には、Bかコンフォートを選ぶのがベストだろう。これならばパッセンジャーも優雅な旅を楽しめる。
試乗中にさらにポジティブな印象を受けたのは、ブレーキング時や下り坂での運動エネルギーを電力に変換し、再びバッテリーに蓄えるエネルギー回生の制御の素晴らしさだった。これは運動性能のみならず環境性能においてもベントレーが真剣な取り組みを見せていることのひとつの証明。
同社は先日発表された新たな長期戦略「ビヨンド100+」において、PHEVモデルのライフサイクルを、これまでの2030年から2035年に延長。また2026年までにはBEVモデルの発表も行う計画を公にしている。そのために残された時間は、そう長くはないだろう。
ドライバーのほかに、最大で4人のパッセンジャーを迎えることができるキャビンは、豪華ではなく高級といったイメージだ。先代の「コンチネンタルGT」で採用された「ローティングディスプレイは、もちろん今回の試乗車にもオプションながら受け継がれており、同様にオプションではレーン・アシストやアダプティブ・クルーズ・コントロール、ナイト・ビジョン、ヘッドアップ・ディスプレイで構成されるツーリング・スペシフィケーションも用意。
マッサージ機能も持つウェルネス・シーティングも装備される。Naimの専用オーディオのサウンドを試すのは、残念ながら忘れてしまったが。頭上、そしてフットスペースにも十分な余裕を持つリアシートに身を委ねたパッセンジャーは、もしかすると自らステアリングホイールを握りたくなる衝動に駆られてしまうのかもしれない。






























































































