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フェラーリの2024年の耐久レースを振り返る! 責任者が語る「もっとも悔やんでいること」とは? 2025年の活躍にも注目です

投稿日:

TEXT: AMW  PHOTO: Ferrari N.V.

  • フェラーリ 296 LMGT3がFIA世界耐久選手権(WEC)第7戦富士6時間レースで優勝
  • フェラーリ 499Pの50号車がル・マン24時間レースで勝利を飾った
  • フェラーリ 296 LMGTがFIA世界耐久選手権(WEC)第8戦バーレーン8時間レースのLMGT3クラスを制した
  • FIA世界耐久選手権(WEC)第7戦富士6時間レースでフェラーリ 296 LMGT3の54号車が勝利を飾った
  • フェラーリ 296 GT3が2シーズンで100勝を達成
  • フェラーリ 499Pの50号車がル・マン24時間レースで勝利を飾った
  • フェラーリのグローバル・エンデュランス部門およびコルセ・クリエンティの責任者であるアントネッロ・コレッタ氏
  • ル・マン24時間レースでフェラーリ 499Pの50号車は激しいバトルを展開し、トップフィニッシュを果たした

アントネッロ・コレッタ氏が2024年の耐久レースを振り返る

2024年は、フェラーリがル・マン24時間レースで2年連続優勝を達成しました。さらに、デイトナ24時間レースのGTDプロクラスで「296 GT3」が歴史的な勝利を収め、シーズンは最高のスタートを切りました。フェラーリのグローバル・エンデュランス部門およびコルセ・クリエンティの責任者であるアントネッロ・コレッタ氏が2024年の耐久レースの結果を振り返ります。

ル・マン24時間レースで2年連続総合優勝を飾る

──FIA世界耐久選手権(WEC)のトップクラスでの2シーズン目をどのように評価しますか?

アントネッロ・コレッタ氏(以下コレッタ):優勝回数は少なかったものの、素晴らしい結果を残すことができました。2024年は参戦チームの数が増えただけでなく、その質も向上しました。その中で、ニールセン、ミゲル・モリーナ、アントニオ・フオコの3人がマニュファクチャラーズランキングで3位、ドライバーズランキングで2位に入賞したことは、本当に素晴らしい成果です。我々はチームの成長を目の当たりにしてきましたが、困難な時期においても、これらのドライバーの成長はとくに顕著なものでした。

──フェラーリはル・マン24時間レースの頂点に君臨しましたね。

コレッタ:その結果は素晴らしいものでした。2023年の100周年記念大会での勝利に続き、今回は「499P」の50号車のクルーによってル・マンでの勝利を再び獲得しました。技術的な観点から見ると、アップデートなしの同じマシンで2年連続優勝を果たしたことで、ル・マンでの喜びは2倍になりました。

51号車のチームメイト、ピエール・グイディ、ジェームス・カラド、アントニオ・ジョヴィナッツィも表彰台の3位に立ったことを忘れてはならない出来事です。耐久レースの表彰台に6人のドライバーが立ったことを考えると、これは素晴らしい成果といえます。

──伝統通り、非常にエキサイティングなレースでした。

コレッタ:コース上で展開された勝利を分析すると、それはとても過酷なレースだったといえるでしょう。フィニッシュラインを最初に越えた4チームは、わずか38秒差でのゴールだったのですから。

最も多くの周回をリードし、合計83周を走ったにもかかわらず、完走できなかった83番車のクルーは残念な結果となりました。それでも、サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)では見事なカムバックを果たし、総合1位を獲得しました。これはまさに、クルーの努力が実を結んだ結果なのです。

296 GT3がわずか2シーズンで100勝達成

──FIA世界耐久選手権で、499Pはどこで最高のパフォーマンスを発揮しましたか?

コレッタ:我々のマシンは、第2戦イモラ、第3戦スパ、第6戦オースティン、そして第8戦バーレーンでも非常に高い競争力がありましたが、コースによっては苦戦を強いられたところもありました。我々は見事なカムバックを果たし、赤旗により苦境に立たされたスパ6時間レースも「道徳的な」勝者であったと考えています。イモラでのアクシデントは残念でした。チームのミスにより、1位、2位、3位でスタートしたにもかかわらず、ファンに大きな喜びを届けるチャンスを逃してしまいました。

──FIA世界耐久選手権では、296 LMGT3がデビューしました。初年度をどのように評価していますか?

コレッタ:富士6時間レースとバーレーン8時間レースで296 LMGT3が優勝しました。このような結果を達成できたことを非常に嬉しく思っています。これは素晴らしいマシン、準備万端のチーム、そしてドライバーたちがもたらした成果です。

──市販車をベースにしたマシンで、デイトナでのシーズンがスタートしました。2024年に296 GT3が2シーズンで100勝を達成したことは、どれほど意義深いことでしょうか。

コレッタ:10年ぶりにデイトナ24時間レースで再び勝利を収めたことは、私たちに誇りをもたらしました。GTDプロクラスでドライバーとともに走った296 GT3の勝利は、数多くの一流のライバルと競い合いながら、その実力を示したレースの末に訪れたものでした。

296 GT3のシーズンは最高の形ではじまり、好調を維持しました。スパ24時間レースでは、ピットレーンで止まったマシンのために貴重な数秒を失い、レース終了まで残り1時間を切ったところで優勝のチャンスを失うという惜しい結果となりました。もし初優勝が達成できていれば、モータースポーツの歴史に消えることのない1ページを刻むことができたはずです。デイトナ、ル・マン、スパを同じ年に制覇するという伝説的な3冠を達成することもできたはずだったのです。

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