D-SPORT Racing Teamを支えるハイゼットジャンボ
「大阪オートメッセ(OAM)2025」開催が間近に迫りました。2月7日〜9日までインテックス大阪で開催されるOAMに出かける予定の方も多いでしょう。そこで、OAMに出展するダイハツの出展ブースの予習を兼ねて、東京オートサロンに展示されたダイハツ「ハイゼットジャンボ」をベースにしたサポートビークルを紹介します。
レースカーより気になる!? ラリーのサポートビークル
東京オートサロン2025のダイハツのブースでは、ダイハツワークスのD-SPORT Racing Teamのラリージャパン参戦マシンなどが展示され、多くのギャラリーを集めていたが、今回注目したのはレースカーではなく、そんなレースをサポートする軽トラだ。ダイハツの「ハイゼットジャンボ」をベースに使い、カーゴスペースはシェルがスライドすることで拡張することができる仕組みとなっているのだ。ブースの担当者にお話を伺ってみた。
「このクルマはレースのサポートをする際に便利なようにカスタムした車両で、実際に各地のレースでレースカーをサポートしています。スペアパーツや工具を搭載してレースカーとともに移動し、屋根がスライドすることで、ドライバーやクルーに日陰を提供することもできます」
荷台がスライドすることでスペースを拡大する仕組み
ベースとなったのは市販されている一般的なハイゼットジャンボ。搭載されているシェルは走行時は側面にハッチを持ち、後部は跳ね上げ式の大きな開口部を持ついわゆるハードシェルタイプのカーゴボックスとなっている。このボックスが、前端とフロアを残してスライドレールを使って後方に1.5m弱スライドする仕組みとなっているのだ。
ちなみにボックスの内側にはソフトトップを設置することで、スライドしても全体に屋根と壁が残る仕組み。これによってボックス内の容積は単純に1.5倍以上増えていることになる。この空間がレースの現場で即座に追加できるというわけだ。
ボックスの後部にはアウトリガーを設置することで、スライドしたボックスを固定するとともに、スライドレールの負担を軽減しているそうだ。
今年もD-SPORT Racing Teamのラリー活動をサポート
丸みのある荷台に合わせてサイドスカートも設置され、外装はレースカーと同じD-SPORT Racingカラーにペイントされたこの軽トラックの完成度は非常に高く、実際にラリーの現場でサポートトラックとして活躍していることからも実用面の優秀さは証明されている。となると市販を望む声は大きいはずだ。その点について聞いてみた。
「実際に来場者の方からも“こんな仕様が売ってるなら欲しい”という声をたくさんいただいてます。ただ、やはりメーカーとして市販するとなると、安全面や強度面でいろいろ課題があるのも事実なんです。今のところ市販は考えていませんが、サポートカーとしては今後も使い続けていく予定なので、よりブラッシュアップさせていくつもりです」
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東京オートサロンで見逃したという人に朗報。2025年2月7日〜9日に開催される大阪オートメッセにダイハツの出展が決定。西日本のカスタムファン必見の最新作をその目で見ることができるチャンスだ。いまなら前売りのチケットが好評発売中。