WALDが全力を注いだ新型ランドクルーザー250
ハイパフォーマンスモデルになればなるほど特別な装いを求めたくなるのがクルマ好きの性（さが）。日本屈指のエアロメーカーであるWALD（ヴァルド）は、デザイン性の高さから世界のカスタムシーンにおいて知名度が高いブランドです。今回、大阪オートメッセ2025（OAM）のWALDブースには、魅力的に進化を遂げた外装エアロキットをまとったモデルが一堂に展示されました。その中でAMWが注目したのが、会期前日に完成したばかりのトヨタ新型「ランドクルーザー250」です。
スポーツライン ブラックバイソンエディションのエアロをまとう
トヨタ「ランドクルーザー プラド」の後継モデルという位置づけで2024年4月にデビューした新型「ランドクルーザー250」は、予想を大きく上回る人気によって一旦受注停止という事態に。これには世界的な需要増加にともなって発生した半導体不足の影響もあるが、じつは新興国市場での需要が急増し、供給が追いつかない状況になったことも理由のひとつ。一説には、グローバル市場での人気急上昇の背景によって日本国内向けの割り当てが減少し、購入が難しくなっているという話もある。
WALDでは、欲しくても買えないほどの人気モデルとなったランドクルーザー250をいち早く入手。これから日本市場でのデリバリーが本格化する前に、セレブリティな装いをコンセプトにボディキットを提案。シリーズはWALDが誇る「スポーツライン ブラックバイソンエディション」である。
高級車をさらにオートクチュールで特別な1台に仕上げることをカスタム理念として掲げ、そのセンス抜群のコーディネートによってオーナーたちの理想の上を行く絶妙なアップグレードプランとして展開されるスポーツライン ブラックバイソンエディション。今回紹介するランドクルーザー250は、フロントバンパー下部のリップ形状を大きく変化させることでアピール力を高めたハーフスポイラーをセット。左右にはフロントマスクに厚みを持たせることで存在感を強調するプロテクターをセットし、独特の表情を作り出すヘッドライトの鋭さをよりワイルドフェイスへと作り変えた装いがポイントといえる。
アーバンオフローダースタイルに変貌
フロントセクションでは、インパクト抜群のボンネットスクープも迫力満点だ。このボンネットは、勇ましさを強調するには打って付けのアイテムで、その作りは非常に複雑な形状となっており、前方、後方、側面のデザインがワイルドなスタイルを演出する。
スタンダードモデルよりひとまわり以上も大きく感じさせるフォルムは、WALDのオーバーフェンダーとLEDランププロテクター、フロントルーフスポイラーを組み合わせた構成によって表現されている。なかでもノーマルフェンダーから大幅にワイド化されたオーバーフェンダーの存在感は凄まじく、あえて武骨に魅せる段付きデザインによって、ワイルドオフローダーであることを強調している。ボディ側面のカスタムについては、オーバーフェンダーとステップへとつなぐ部分にLEDランプ内臓のプロテクターを装備。ドア連動型で足元を明るく照らしてくれるお洒落なひと工夫を加えたアイテムも装備している。
リアセクションについては、フロントほど手を加えることなくシンプルな仕上げが特徴だ。追加パーツは、ルーフにスポーツライン ブラックバイソンエディションらしい独特のデザインが印象的なリアスポイラーをセットし、リアバンパーはディフューザーへ繋がるデザイン処理がとても印象的だ。
全体的には、経験値の高いカスタムカー好きが興味を示すような造形美を作り出すことを重要視して製作された。程よく盛って、程よく抜く。そのコーディネートセンスは抜群だ。デザインは基本的に迫力重視の武骨なオフロード路線ではあるが、主なステージはあくまでもストリートにありと考え、アーバンSUVとしても磨き込んでいる点にも注目だ。安易にクロームパーツに頼らない潔さが、今回のモデルならではの表現法といえるだろう。
