クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB

クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

  • TOP
  • LIFE
  • ダッジ「デュランゴ」でブルースマンが集う「ブルーフロント・カフェ」へ! 1948年から時が止まったような店内で何を思う【ミシシッピ川ブルース旅_05】
LIFE
share:
ダッジ「デュランゴ」でブルースマンが集う「ブルーフロント・カフェ」へ! 1948年から時が止まったような店内で何を思う【ミシシッピ川ブルース旅_05】

ダッジ「デュランゴ」でブルースマンが集う「ブルーフロント・カフェ」へ! 1948年から時が止まったような店内で何を思う【ミシシッピ川ブルース旅_05】

投稿日:

TEXT: 牧野森太郎(MAKINO Shintaro)  PHOTO: 宮澤佳久(MIYAZAWA Yoshihisa)

  • 原田さんが宿や買い物のアレンジをしてくれた。最初の宿はAirbnb、中央のテラスハウス
  • どこに置いても様になる、ダッジ デュランゴ
  • 細部のデザインもカッコいい
  • ルイジアナの沼地(バイヨー)に建つ高床式家屋。ハリケーンが来ると水位が上がる
  • 沼地での生活は、ちょっと想像がつかない
  • ルイジアナ州からミシシッピ州に入る
  • ブルーフロント・カフェの店内に飾られたギター
  • 自ら演奏もするというブルーフロント・カフェのオーナー
  • 当時のままの姿で残るブルーフロント・カフェ
  • ランチはすぐ近くのダイナー。本当にやってるの?
  • はい、やってますよ!
  • 揚げ物は南部の味。ポークカツレツ・サンド。うまい!
  • 南部のライブハウス、ジューク・ジョイントの生き残り
  • ミシシッピ・デルタに入ると、綿花畑が広がっていた
  • ブルースの故郷、ミシシッピ州へと入る

ニューオリンズからミシシッピ川と音楽の歴史をたどる旅がスタート

2024年の8月末から、アメリカをミシシッピ川沿いに南北縦断して音楽の歴史をたどる旅に出ることにした筆者。最初にカリフォルニア州のシエラネバダ山脈で仲間と10日間のハイキングをし、その後、ミシシッピ川を30日かけて北上する、計40日のプランです。ロサンゼルスからデルタ航空でニューオリンズに移動し、レンタカーをピックアップ。ここからミシシッピの旅がスタートです。

旅の相棒となるダッジ「デュランゴ」は「ルシール号」と命名

レンタカーのダッジ「デュランゴ」をピックアップし、まずはウォルマートに向かった。その日の夜に宮澤カメラマンが日本から到着し、明日からは3人の旅になる。必要な食材を調達しておこうという考えだ。まず、ビール。24本入りのケースが20ドルちょっとで買える。アメリカは物価が高いと思われているが、ビールは安い。そして、ミネラルウォーターの24本パック。これも安い。さらには、コーヒー、くだもの、パン、バター、牛乳など、主に朝食用の食材をそろえた。基本的に朝食を自炊にすれば、時間も費用も節約できる。

そして、原田さんが探してくれたAirbnbにチェックイン。2階建てのテラスハウスで、2部屋のベッドルームと大きなリビングがあり、キッチンも充実している。1泊しかしないのが、もったいない物件だ。

夜、9時半、宮澤カメラマンを迎えに再びニューオリンズ空港へ。じつは彼は20年ぶりの海外旅行だそうだ。近年の旅行はチェックインも搭乗券もすべてスマホ。預け入れる荷物のタグも自分で印刷してつけるようになっている。彼は、こうした手続きの経験がまったくない。さらに短時間でのアトランタ乗り継ぎというスケジュール。はたしてちゃんとニューオリンズまで来られるのか、本人も自信がなさそうだった。それだけに元気な姿を現したときには、お互いにほっとした。

そして、開口一番、「カッコいいですね、このクルマ! ルシール号と名付けましょう」と素晴らしいひと言! ルシールとは、BBキングの真っ黒なギターの愛称。ブルースのルーツをたどる旅にふさわしい命名であり、ブルースギターを愛する宮澤さんらしい発想なのだった。

ルイジアナ州の湿地帯「バイヨー」を抜けていく

9月8日、朝8時、3人は“ルシール号”に荷物を積み込み、一路インターステート55を北上した。M編集長が12日にニューオリンズ視察にやってくるので、その前にミシシッピ州のブルーストレイルの取材を終わらせておこうという作戦だ。

“ルシール号”の走りは快調だ。エンジンは3.6LペンタスターV6だが、余裕十分なパワーを発揮する。何よりもどっしりとした安定感がいい。それでいて取り回しがよく、車体の大きさを感じさせない。そして、荷室は巨大だ。M編集長が合流して4人になっても、荷物は問題なく載りそうだ。クルマがいいと、自然と気持ちも昂る。

ルイジアナ州の地形は特別だ。湿地というよりは、全面が沼だ。歴史的にフランスの影響が強いこの地域では、この沼地をバイヨー(bayou)と呼ぶ。ハンク・ウィリアムズのヒット曲「ジャンバラヤ」はバイヨーで遊ぶ若者を歌った歌で、歌詞に何度も登場する。

ところどころ水面が道路と同じ高さにまで迫ってくる。木は幹まで水没し、高床式の家もときどき見える。

「こんなところに住んでいる人がいるんですね」

ふたりの呟きももっともだ。

12

 

 

RECOMMEND

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

 

 

人気記事ランキング

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

AMW SPECIAL CONTENTS