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ホンダ「レジェンド」のカタログは3部構成の豪華仕様! ホンダ初の3ナンバー車は古い立体駐車場に入らなかった!?【カタログは語る】

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎七生人(SHIMAZAKI Naoto)

イギリス・BL協同開発車だった

で、この初代レジェンドは、アコードよりも上級の位置づけとなるクルマだったが、その誕生の背景もユニークだった。というのも当時、業務提携関係にあったイギリス・BL(ブリティッシュ・レイランド)との協同開発車だったから。この時のBL側の車種が、ローバー3500の後継車種となったローバー・スターリング(800)。このクルマは、2760mmのホイールベース、搭載エンジン(2.5LのC25A型)、サスペンション(前:ダブルウイッシュボーン/後:ストラット)など、基本コンポーネントはレジェンドと共通ながら、6ライトのキャビンのスタイリング、レザーとウォールナットをあしらった内装などはまったく専用となっていた。

また初代レジェンドについては、1986年に米国(とカナダ)で発足した高級車チャネルのアキュラの最初の専売車種(もう1台はインテグラ)にもなった。日本国内の販売チャネルは(ルノーがルーテシアの車名を使うこととなった)クリオ店。

一方のレジェンドは、同世代のアコード(リトラクタブルライトの3代目)などと共通のヨーロッパ調のスタイルが特徴。ロングホイールベース、低めのノーズとハイデッキ、1390mmのこのクラスのサルーンとしては低めの全高は独特だった。さらにホンダらしいのは前後フェンダーをブリスター形状とし、スポーティなムードを盛り込んだ点。このフェンダーは2Lの5ナンバー(全幅1695mm)と2.7L(全幅1735mm)とで作り分けられている。入念な下塗り工程のほか、ホンダ車初の4コート4ベーク塗装も施された。

インテリアには100%ウールのシート素材を使用

インテリアでは100%ウールのシート素材の使用を始め、シンプルだが上質なもの。オーディオはダブルDINサイズを設定、自動車電話が設置可能な大型アームレストなどを装備。後席シートピラーは前後と上下に調整が可能だった。

搭載エンジンは当初は2.5Lと2Lの1カム・4バルブのV6を搭載。ホンダらしくスムースなエンジンフィールが特徴で、静粛性も高く、走行中にもっとも目立つのがロードノイズだった……そんな試乗時の記憶がある。また今では想像しにくいが、4速ATのほかに5速MTも設定されていた。またエンジンについては1988年のマイナーチェンジで2Lターボが追加設定されている。

それと1987年2月になると、2ドアハードトップが新たに設定された。ホイールベースはセダンよりも55mm短い2705mmとし、セダンが5ナンバーも用意したのに対し3ナンバー専用(全幅は1745mm)としたのが特徴。全高1370mm、Cd値0.30という実にエレガントなスタイルのパーソナルカーで、インテリアには本革シートや天童木工製の本木目センターコンソールなどがあしらわれていた。

搭載エンジンは2.7Lで、ノーマルとスポーツが切り換え可能な4速ATはガングリップタイプのシフトレバーで操作する仕組み。またこの2ドアハードトップの登場を機に、レジェンド全車が4輪ダブルウイッシュボーンに改められた。

>>>なつかしい! が満載の「カタログは語る」はこちら

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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