ブースに展示されていたサーキット仕様のZ
OS技研がNostalgic 2days(ノスタルジック2デイズ)のブースに展示していた日産「フェアレディZ」は、TC24ツインカムヘッドを搭載したクルマでした。サーキット走行を重ね、2019年には富士スピードウェイでクラスレコードを達成したマシンを紹介します。
テストベンチとして活躍するマシン
クラッチやLSDのチューニングパーツメーカーとして有名なOS技研のブースに、1台の古い日産「フェアレディZ」が2025年2月22日〜23日に横浜で行われたNostalgic 2days(ノスタルジック2デイズ)で展示されていた。同社が製作する日産のL型エンジン用ツインカムヘッド「TC24」をアピールするために、展示車のボンネットを開けてエンジンルームを披露していた。
ところが展示車自体もオーバーフェンダーを装着し、かなり本気のサーキット仕様のようだ。そこで今回はあえて、TC24-B1エンジンを搭載するクルマにフォーカスしてみることにした。OS技研の何森社長に話を伺ってみた。
「TC24を再販するにあたってテストベンチとして使用しているクルマです。サーキット走行をメインにテスト走行を行っており、2019年には富士スピードウェイで開催されたJCCAレースのFクラスでコースレコードを記録し、総合優勝を果たしています」
JCCAのレギュレーションに準拠したサーキット仕様
ベース車は、ストリートカーでは不人気となる1976年式のS31型(S51年排ガス規制車)で、ボディ各部にスポット増しや補強を施した上でロールケージを装着している。外観は、フロントバンパーまで繋がる巨大なオーバーフェンダーを装着しているのが特徴だ。ボディ各部の仕様は、主戦場となるJCCAのFクラスのレギュレーションに準拠したもので、オーバーフェンダーの拡幅も左右合計で10cm以内となっているほか、リアスポイラーも当時の純正スタイルとなっている。
足まわりはエンドレス製の車高調とブレーキをチョイス。ホイールはRAYS製TE37V(17×8.5J+16)で、ヨコハマ製アドバンA050(F:235/45R17/R:255/40R17)を組み合わせている。
TC24ヘッドを装着しエンジンでクラスレコードを樹立
そしてこのクルマ最大のポイントとなるのがエンジンだ。JCCAの規定に合わせて2.8LのL28ブロックではなく、2.4LのL24ブロックをベースにドライサンプ化。

さらに86mmストロークの鍛造クランクと88mmピストンを使って排気量は3137ccに。この腰下に組み合わせているのが、OS技研が誇るL型エンジン用ツインカムヘッド、TC24だ。WEBERφ50を三連装したエンジンは、2019年のJCCAで富士スピードウェイ1分53秒637というラップタイム記録を叩き出すこととなった。
「このクルマはTE24-B1Zのテストベンチとして長年活躍しており、とても大切なマシンです。このフェアレディZで得たデータは、より良い製品のための貴重な蓄積となっています」











































