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ジヤトコは2025年に新たなeアクスルを投入!まさに「芽吹きの年」と称するに値する飛躍を見せるか?

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TEXT: 中村孝仁(NAKAMURA Takahito)  PHOTO: 中村孝仁(NAMAKURA Takahito)

  • 電動モーターは、自転車の総合メーカーであるホダカに搭載されて、2025年度中にデビューする
  • 新規事業として始めたのは変速機能とアシスト機能を一体化させた電動自転車用のモーター
  • 新規事業として始めたのは変速機能とアシスト機能を一体化させた電動自転車用のモーター
  • ジヤトコブースには市場投稿予定の商品をたくさん展示していた
  • ジヤトコ代表取締役社長の佐藤朋由氏
  • ジヤトコにとって2025年は「芽吹きの年」なのだそう
  • 新規事業として始めたのは変速機能とアシスト機能を一体化させた電動自転車用のモーター
  • ジヤトコにとって2025年は「芽吹きの年」なのだそう
  • ジヤトコが開発した超小型eアクスルの試作品
  • 3代目日産 マーチをベースに作られたBEV用の超コンパクトeアクスル
  • 電気自動車用5 in 1eアクスル
  • 電気自動車用3 in 1eアクスル

BEV用の超コンパクトeアクスルに注目!

もともと日産自動車のいち工場として稼働が始まったジヤトコは、1970年に独立。2002年に社名をジヤトコ株式会社とし、現在に至ります。オートマチックトランスミッションの会社としてスタートしましたが、今やCVTの生産は現在世界最大規模です。

3 in 1のeアクスルは日産リーフに搭載

1970年に独立して社名も変えたとはいえ、いまも日産自動車がジャトコの最大顧客であることに変わりはない。当然のことだが暗雲漂う日産自動車の影響を受けないわけがない。2024年、そして2025年と、人とくるまのテクノロジー展では同社はプレスブリーフィングを開催し、社長の佐藤朋由氏がスピーチをした。それによれば、ジヤトコにとって2025年は「芽吹きの年」なのだそうである。

というのは、これまで開発をしてきた製品がいよいよ世に出るからなのだ。本業はCVTやATの生産だが、2025年は電動化に向けた新たな取り組みや、新規事業が立ち上がるということで、「芽吹き」という言葉を使ったようだ。

創業の地である静岡県富士市の工場を改修し、eアクスルの専用工場として稼働させ、BEV用の3 in 1のeアクスルと、eパワー用の5 in 1のeアクスルを生産する。このふたつのeアクスルは、構成要素に共通部品が多く、それによる効率的な生産が可能だそうだ。ちなみに3 in 1は2025年後半にデビューする日産「リーフ」に搭載され、5 in 1の方は、2025年度にヨーロッパで投入予定の日産「キャシュカイ」を皮切りに、2026年度にはアメリア市場向けの日産「ローグ」、そして日本向けの日産「エルグランド」に搭載されることになっている。

超コンパクトeアクスルにも注目!

2025年のテクノロジー展のトレンドともいえるX in 1の製品で、前者即ち3 in 1はモーター、インバーター、それに減速機の3つが一体化され、後者の5 in 1はこれに、増速機と発電機が加わる。

しかし、個人的にこれよりもさらに興味深く、インパクトがあったのは、3代目のマーチをベースに作られたBEV用の超コンパクトeアクスルであった。同じ仕様のeアクスルを前後に搭載した4WD仕様となっていたが、そのエンジンルームを見て驚いた。とにかく極めてコンパクトだし、何よりも上下方向の高さが異様に低い。エンジンルームにはあたかも何もないように思えるほどである。

今のところあくまでも試作の段階を超えていないそうだが、スーパーフォーミュラやスーパーGTで大活躍したロニー・クィンタレッリが実際にこのクルマをドライブしている様子が映像に流れていたが、かなり本格的に走るようである。ちなみに前後に搭載されるeアクスルは、それぞれ80kwずつの出力を持つそうだ。もちろんフロントのそれだけでもOKである。

最後に新規事業として始めたのは変速機能とアシスト機能を一体化させた電動自転車用のモーターである。自転車の総合メーカーであるホダカに搭載されて、2025年度中にデビューするそうだ。

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  • 中村孝仁(NAKAMURA Takahito)
  • 中村孝仁(NAKAMURA Takahito)
  • 幼いころからクルマに興味を持ち、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾る。 大学在学中からレースに携わり、ノバエンジニアリングの見習いメカニックとして働き、現在はレジェンドドライバーとなった桑島正美選手を担当。同時にスーパーカーブーム前夜の並行輸入業者でフェラーリ、ランボルギーニなどのスーパーカーに触れる。新車のディーノ246GTやフェラーリ365GTC4、あるいはマセラティ・ギブリなどの試乗体験は大きな財産。その後渡独。ジャーナリスト活動はドイツ在留時代の1977年に、フランクフルトモーターショーの取材をしたのが始まり。1978年帰国。当初よりフリーランスのモータージャーナリストとして活動し、すでに45年の活動歴を持つ。著書に三栄書房、カースタイリング編集室刊「世界の自動車博物館」シリーズがある。 現在AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)及び自動車技術会のメンバーとして、雑誌、ネットメディアなどで執筆する傍ら、東京モーターショーガイドツアーなどで、一般向けの講習活動に従事する。このほか、テレビ東京の番組「開運なんでも鑑定団」で自動車関連出品の鑑定士としても活躍中である。また、ジャーナリスト活動の経験を活かし、安全運転マナーの向上を促進するため、株式会社ショーファーデプトを設立。主として事業者や特にマナーを重視する運転者に対する講習も行っている。
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