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ロータス「エリーゼ」が約311万円で落札!純正コンディションの真価とは

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: iconicauctioneers

もっとも安価なスタンダードS2でも、すでにコレクターズアイテムの仲間入り?

アイコニック「The Classic Sale at Wheeler Dealer Live 2025」オークションに出品されたロータス・エリーゼは、「名車再生!クラシックカー・ディーラーズ」シーズン10(2013年)にて、番組初代のメカニック「エド」がレストアしたのと同じ、第2世代にあたるシリーズ2の1.8Lモデル。

2002年3月14日に初めて登録され、現オーナーのもとでは4年間の所有を経て、今回のオークション出品に至ったとのことである。

番組内でのエドは、英国の走り屋から「トラックディ」と呼ばれるサーキット走行イベント用にフルチューンを施したが、このオークション出品車は新車時のオリジナルを残したフルノーマル車両。純正カラー「ルビーレッド(Ruby Red))」の輝くようなペイントが新車時から施されており、オークション公式カタログ作成時点では3万1318マイル(約5万km)の走行距離を重ねていながらも、非常に良いコンディションを維持している。

現状に至るまで計13回のメンテナンス記録が残されており、直近のメンテナンスは2024年9月11日に2万9903マイル(約4万8700km)の時点で実施されている。

エスティメイト超えのハンマープライスで落札!

販売に際して車両に添付されるメンテナンス記録ファイルには、メーカー保証書とテクニカルマニュアルを含むオリジナルフォルダーにくわえて、すべての登録書類、オリジナルスタンプつきメンテナンスブック、純正のキー番号ステッカー、過去のMoT車検記録および2025年9月まで有効で「注意事項なし」と記載された現在のMoT検査証明書が含まれているとのことであった。

このオークション出品にあたり、アイコニック・オークショネア社では1万2000ポンド~1万5000ポンド(邦貨換算約238万円〜297万円)という、現況のエリーゼS2としても比較的リーズナブルと思われるエスティメイト(推定落札価格)を設定した。

そして、ビスタ-・モーションの特設会場で行われた競売では、ギャラリーたちに見守られるなかビッド(入札)が順調に伸び、終わってみればエスティメート上限を超える1万5750英ポンド。現在のレートで日本円に換算すると約311万円に相当する、けっこうなハンマープライスで落札に至ったのだ。

ちなみに、今回の出品車両と同じローバーKエンジン搭載時代のスタンダードS2は、日本国内を含む世界各国でもっとも安価に購入できるエリーゼと認識されている。それでも現時点で購入を希望するならば、新車時代と大差のない400万円前後の出費は覚悟せねばならない。つまりは、すでにコレクターズアイテムとして、一定の評価を獲得していることが、このオークションでも証明されたと見るべきなのだろう。

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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