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ダットサン410型「ブルーバード」にベビーシートを装着して家族4人で楽しむ!

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TEXT: 長尾 循(NAGAO Jun)  PHOTO: 長尾 循(NAGAO Jun)

  • ダットサン 410型ブルーバード
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ベビーシート付きブルーバード!?旧車を家族で楽しむ

「1台でも多くの日産車を後世に残す」ことを掲げ、1985年に結成された全日本ダットサン会。名物会長・佐々木徳治郎さんを中心に活動を続ける同会の主要イベントのひとつが、東京・武蔵村山市のイオンモールむさし村山で開催された「第4回プリンスの丘 自動車ショウ」です。会場を彩った150台超の名車のなかから、今回は410型ブルーバードをご紹介します。

150台の参加車両のなかで歴代ブルーバードが20台以上

このイベントの会場となった「イオンモールむさし村山」は、日産自動車村山工場の跡地に造られた大規模商業施設である。そんな日産車ゆかりの地で2025年6月1日に開催された「プリンスの丘 自動車ショウ」も今回で4回目。グロリアやスカイラインといったプリンス系のクルマはもちろん、ブルーバードやフェアレディなどのダットサン勢、そしてセドリックなど日産名義のクルマも含め、ブランドや車種、年代ごとに約150台もの参加車両が広いイベント会場を埋め尽くした。

その中でもダットサン/日産ブルーバードは初代310型からU12型まで、20台以上の歴代モデルが参加リストに名を連ねた。今回紹介するのは、そのブルーバードの中から目に止まった2代目の410型。410系は他にも複数台が参加していたが、この個体がとくに印象的だったのは助手席に取り付けられたベビーシートの存在だった。もしやオーナーは赤ちゃん連れで参加しているのだろうか。

奥さまのひと目惚れで探し始めた410型ブルーバード

「以前はR30型のスカイラインに乗っていたのですが、うちの妻がたまたま都内で見かけた410ブルをえらく気に入って、それ以来ずっと気になって出物を探していたんですよね」

と、愛車との出会いを話してくれたのはオーナーの大越進太郎さん。このクルマを手に入れたのは今から6年ほど前のこと。ネットオークションで見つけた個体だという。ブルーバードといえば国際ラリーでの活躍もあってSS(スポーツ・セダン)やSSS(スーパー・スポーツ・セダン)といった高性能グレードの人気が高い。しかし大越さんの410型は廉価グレードのスタンダード。デビュー当時の日本では、そのイタリアン・テイストのデザインが一部で不評を買った410型だが、加飾の少ないプレーンなスタンダードの姿を前にすると、ピニンファリーナ・オリジナルのデザインの良さが一層際立って見えてくる。

トラブルを乗り越えて蘇ったスタンダード仕様

「最初のオーナーはお医者さんで、その次はお坊さんが乗っていたらしいです。自分が手に入れた時は各部がデラックス仕様になっていましたが、元々はスタンダードだったので購入後に手を入れて、オリジナルのスタンダードの状態に戻しました」

引き取り当日にはさっそくメカニカルポンプが故障。その後もクラッチやマフラーなどの小さなトラブルに見舞われたが、それらが一巡した今では3速コラムシフトの軽快な走りを存分に楽しんでいる。

「ダイヤフラムの進角のおかげで3速のレンジが広く、走りやすいですよ」

と、笑顔で話してくれた。

ベビーシートとともに楽しむ“家族の旧車生活”

ご先祖のダットサン「110」や「210」にも通じる質実な印象が好ましい大越さんの410型はスタンダードだが、あらためて助手席のベビーシートについて尋ねると

「今日は一家4人でこのイベントに参加したんです。この時代はシートベルトがないので、取り付けには工夫がいりましたけど」

ご本人と奥様、ふたりのお子さんの一家4人で記念撮影に応じてくれた。当日は強い日差しが照りつけたものの、まだ6月初め。全開の三角窓で十分に暑さをしのげたそうだ。しかし真夏にかけては、クーラーのない1964年生まれの410型でのファミリードライブはさすがに厳しいのではないだろうか……。

「あ、その時はもう1台の日産 セレナで出かけるので大丈夫です!」

そりゃそうだ。というわけで、これからも一家揃って410と素敵な旧車生活を楽しんでほしい。

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  • 長尾 循(NAGAO Jun)
  • 長尾 循(NAGAO Jun)
  • 1962年生まれ。デザイン専門学校を卒業後、エディトリアル・デザイナーとしてバブル景気前夜の雑誌業界に潜り込む。その後クルマの模型専門誌、自動車趣味誌の編集長を経て2022年に定年退職。現在はフリーランスの編集者&ライター、さらには趣味が高じて模型誌の作例制作なども手掛ける。かつて所有していたクラシック・ミニや二輪は全て手放したが、1985年に個人売買で手に入れた中古のケーターハム・スーパーセブンだけは、40年近く経った今でも乗り続けている。
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