割安感のある中古プレリュードは姿を消した
2025年9月5日、24年振りに復活したホンダ「プレリュード」。車両本体価格は617万9800円とかなり高額なモデルです。そこで新型の登場によって、歴代モデルの中古車相場がどのような影響を与えたのでしょうか?国産スポーツカーが高騰するなか、デートカーとして一世風靡したプレリュードの中古車市場をチェックしてみました。
そもそもの流通台数が歴代合計で約25台と少ない
2025年9月5日、スペシャリティスポーツモデルの6代目となるホンダ新型プレリュードが、24年振りに復活した。注目の新型プレリュードの車両本体価格は617万9800円で、5代目プレリュードの最上級モデルSiR タイプSの265万3000円の倍以上となっている。ここでは、新型プレリュードの登場を祝して、歴代モデルの紹介と中古車相場を紹介する。
現在、初代~5代目までの歴代プレリュードの中古車は約25台流通している。流通している中古車の平均価格は3カ月前の2025年6月の時点では約190万円だったが、現在は約230万円と40万円値上がりしている。中古車の価格は約59万~約398万円と新車時価格を超えるプレミアム価格を付けている中古車もある。果たして歴代プレリュードで人気モデルは一体どれなのだろうか。
【初代】市場にはわずか3台で282万円と高値の個体も
初代プレリュードは1978年11月~1982年10月に販売され、国産車で初めて電動式サンルーフを標準装備(Eタイプを除く)するなど、数多くの新装備を採用した2ドアフィックストクーペだ。
ロングノーズショートデッキ、ワイド&ローのフォルムという外観デザインは、知的な美しさの中にスポーティな精悍さを兼ね備えている。インテリアは機能性を重視したインストメントパネルを採用。スピードメーターとタコメーターを同軸上に配置し、即読製の良い「集中ターゲットメーター」を採用。同時に各種インジケーター類をまとめており、視線移動が少なく的確な情報を得ることができる。
搭載しているエンジンは1.8L直4CVCCエンジンで、最高出力は90ps(AT車は85ps)を発生。組み合わされるトランスミッションは5速MTとホンダマチックと呼ばれるATの2種類。駆動方式はFF(前輪駆動)のみで、サスペンションは前後共にマクファーソンストラット式を採用していた。
2025年9月9日現在、初代プレリュードの中古車は3台流通していて、中古車相場は約159万~282万円となっていて、年式を考えるとかなり高めだ。

【2代目】一世を風靡したデートカーの意外なる流通台数
1982年~1987年に販売された2代目プレリュードは、ホンダ独自の新技術を導入したFFスペシャリティカーとして登場した。50代後半から60代の人にとっては「デートカー」として一世風靡したモデルと言えるだろう。
軽量・高剛性のモノコックボディにリトラクタブルヘッドライトを採用した、機能的で空力特性にも優れた外観デザインだった。サスペンションには、俊敏な操縦性と高速安定性に優れたダブルウィッシュボーン式をフロントに採用している。また一部グレードには国産車初の4wA.L.B.(4輪ABS)がオプション設定された。
1985年には、最高出力160psを発生する2L直4DOHCエンジンを搭載したトップグレードの2.0Siを追加。195/60R14インチのタイヤや4輪ディスクブレーキを採用するなど高性能エンジンに対応したブレーキ&タイヤを装着している。
50代後半から60代の人たちがワクワクしたデートカー2代目プレリュードの中古車は、初代よりさらに少ない約2台しか流通しておらず、1台が245万円。そしてもう1台は価格応談だ。価格応談の中古車は2.0Siのため300万円は超えそうだ。

【3代目】4輪操舵世界初搭載など話題性は高かったが残存率は低め
3代目プレリュードは1987年4月~1991年8月に販売された。リトラクタブルヘッドライトを継承するなど外観はヒットした2代目モデルを色濃く残している。
しかしプレリュードを象徴するロー&ワイドのフォルムは、1295mmという低く抑えた全高はそのままに、全長は+85mmの4460mm。全幅は+5mmの1695mmと超偏平エアロスタイルを採用。ボンネット中央部で2代目モデル比マイナス30mmと、FF車とは思えない超低ボンネットが特徴だ。
搭載されている2L直4は、パワーアップやレスポンス向上を実現させるため、エンジン本体を18度後傾させたレイアウトを採用している。さらに、4輪ダブルウィッシュボーン式サスペンションを採用したほか、注目は当時世界初の舵角応答タイプのホンダ4輪操舵システム(ホンダ4WS)の搭載だ。
これは、より高次元のハンドリング性能を実現させるため、ハンドルの操舵角に応じて、後輪を前輪と同方向および前輪と逆方向に操舵するというもの。高速走行時にはレーンチェンジなど小さなハンドル角の使用頻度が多いため、後輪を同方向に操舵。また、狭い道や車庫入れなど低速で小まわりが必要な時は大きなハンドル角が使用されるため、後輪を前輪と逆方行に操舵することにより、俊敏で安定した操縦特性と高い小まわり性能を両立させている。
1989年にマイナーチェンジを行い、インクスいう異形ヘッドライトを採用したモデルを追加すると同時に、新開発のTCVシステム搭載車を追加した。現在、3代目プレリュードの中古車は約2台流通していて、相場は240万~258万円となっている。





























































