エンジンまでバラしてしっかりと整備し絶好調!
新潟県・糸魚川で行われた「第20回フォッサマグナミュージアム・クラシックカーミーティング」に、名古屋から自走で参加したのは、ヒストリックカー専門店を営む大森徹也さん。愛車は1965年式の“エスロク”ことホンダ「S600」です。これまでスバル「360」を中心に旧車を手掛けてきた大森さんですが、長年見知っていたこのエスロクを譲り受け、自らの手でエンジンまで整備しました。今では奥さまと共にイベントを楽しむ大切な相棒となっています。
S600のオーナーはなんとスバル360専門店を経営
エントラントの内訳は、国産車と輸入車がほぼ半々である。展示車両の多くは、ほぼオリジナル状態という上等なコンディションであり、新車当時の佇まいを今に伝えている。そのなかの1台が、本稿でご紹介するホンダ スポーツ600である。
「このクルマを譲り受けたのは2024年のことです」
と語ってくれたのは、奥様と共に名古屋から自走で参加したオーナーの大森徹也氏である。じつは、大森氏は名古屋で『ガレージ・プレアデス』というスバル360のスペシャルショップを営むヒストリックカーのプロ。その大森氏が、なぜホンダのエスロクでイベントに参加したのだろうか。
「18歳で免許を取ってすぐに手に入れたのが、昔から憧れていたスバル360でした。昭和42年式デラックス」
最初はひとりの旧車オーナーとしてスバル360を楽しんでいた大森氏だったが、好きが嵩じてその10年後にはスバル360(とR2)のスペシャルショップをオープンさせた。そのショップはすでに四半世紀以上の歴史を誇り、全国の「てんとう虫」オーナーたちが信頼を寄せている。
走り出す姿が愛らしくて旧知の個体を引き継ぐことに
「ヒストリックカーの仕事を続けているうちに、スバル360以外に乗っているオーナーさんたちとも親交ができ、そちらのイベントやツーリングなどにも参加してきました」
じつは、このホンダのエスロクも旧知の旧車ツーリング仲間が所有していたものであり、ずっと以前から大森氏がよく見知っていた個体であった。
「そのオーナーがこのエスロクを手放すことになり、私が引き継ぐことになりました。昔からスタート時にひょいとお尻を持ち上げる、チェーン駆動のエスならではの動きが可愛いと思っていましたし、昔からよく知っていた個体ですし」
こうして、白いエスロクは大森氏の手元にやってきた。
引き継いだ当初は調子がいまひとつだったそうだ。
「せっかくの機会なので、エンジンまでバラしてしっかりと整備しました」
その結果、車両は見た目も中身も美しく仕上げられた。自らの手で仕上げたエスロクで、奥様とともにフォッサマグナミュージアム・クラシックカーミーティングに参加した大森氏。趣味のクルマの助手席に家族が乗ってくれることは、何よりも幸せなことであるのは間違いない。






















































