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“富5”ナンバーが語る!学生時代から見かけていたトヨペット「コロナ」を地域愛で迎い入れた

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TEXT: 長尾 循(NAGAO Jun)  PHOTO: 長尾 循(NAGAO Jun)

1桁ナンバー維持をかけた運命の救出劇

ところが、10年ほど前からそのコロナを街中でぱったり見かけなくなった。どこかに売却されたのか、あるいは廃車になったのか。村川氏がその動向を気にしていたところ、ある日、地元のクルマ屋から売り物として出されているという情報を入手した。確認すると、学生の頃から地元で頻繁に見かけていたまさに見慣れた個体であることが判明した。

しかも貴重なシングル・ナンバーもそのまま残されていた。自身が購入することで、そのシングル・ナンバーを維持できると確信した村川氏は、購入することを決意した。こうして1968年に富山トヨペット高岡から最初のオーナーに納車されたトヨペット コロナ1.5L DXは、親戚の所有時代を経て、7年ほど前からは3人目のオーナーとなった村川氏の元で、再び地元富山の路を走り始めた。

地方創生という言葉がよく聞かれる。もちろん観光名所や特産品などもそれぞれの土地を代表する大切な要素であるが、村川氏のトヨペット コロナのような存在もまた、地域にとって貴重な財産ではないだろうか。半世紀以上もの間、歴代オーナーによって地元を離れることもなく走り続けてきたことでシングル・ナンバーを引き継げた馴染み深い大衆車は、その地域のまさに宝物のように大切な存在である。

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  • 長尾 循(NAGAO Jun)
  • 長尾 循(NAGAO Jun)
  • 1962年生まれ。デザイン専門学校を卒業後、エディトリアル・デザイナーとしてバブル景気前夜の雑誌業界に潜り込む。その後クルマの模型専門誌、自動車趣味誌の編集長を経て2022年に定年退職。現在はフリーランスの編集者&ライター、さらには趣味が高じて模型誌の作例制作なども手掛ける。かつて所有していたクラシック・ミニや二輪は全て手放したが、1985年に個人売買で手に入れた中古のケーターハム・スーパーセブンだけは、40年近く経った今でも乗り続けている。
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