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2025年王者・岩佐歩夢のマシンが降臨! SF23が切り拓くカーボンニュートラルの未来

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TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: 近藤浩之(KONDO Hiroyuki)

  • AUTOBACS MUGEN SF23 #15
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岩佐歩夢を王者に導いた「AUTOBACS MUGEN SF23 #15」

「2026年の大阪オートメッセ(OAM2026)」のホンダブースで、ひときわ熱い視線を集めているのが、2025年の全日本スーパーフォーミュラ選手権を制した「AUTOBACS MUGEN SF23 #15」です。このマシンは、岩佐歩夢選手を参戦わずか2年目で初の年間王者に導いた記念すべき1台。カーボンニュートラル実現に向け、麻由来の天然素材「Bcomp(ビーコンプ)」や環境対応タイヤを採用した、世界最先端のフォーミュラカーでもあります。最高出力550psを超える怪物の迫力を間近で観察できる絶好のチャンス。単なる速さだけではない、未来のクルマづくりのヒントが詰まったマシンの詳細をレポートします。

次世代素材「Bcomp」がモータースポーツを変える

2026年の大阪オートメッセに来場したモータースポーツファンは、ぜひホンダのブースに立ち寄ってほしい。2025年の全日本スーパーフォーミュラ選手権で、岩佐歩夢選手がドライバーズチャンピオンを獲得したマシン、「AUTOBACS MUGEN SF23 #15」をじっくり観察してほしいからだ。

国内のトップフォーミュラであるスーパーフォーミュラでは、イタリアのレーシングカーコンストラクター(開発・製造業者)、ダラーラ社が製作した専用シャシー「SF23」によるワンメイクレースがおこなわれている。

この「SF23」は、カーボンニュートラルの実現を目指した最先端のレーシングカーだ。従来のCFRP(炭素繊維強化プラスチック)に代わる新しい素材として、バイオコンポジット素材を随所に採用している。これはスイスの「Bcomp社」が開発した麻由来の天然素材などを使用したもので、「Bcomp(ビーコンプ)」と呼ばれている。

カーボン素材と同等の剛性と重量を保ちつつ、製造過程でのCO2排出量を約75%抑制することが可能だ。欧州では材料置換が加速度的に進んでおり、いずれチューニングカー用のエアロパーツなどにもBcompが普及してくると思って間違いない。

 

2026年から導入される「E10燃料」への挑戦

エンジンはホンダ系チームがM-TECの「HR-417E」、トヨタ系チームがTRD「Biz-01F」を搭載。いずれも小型軽量の2L直列4気筒の直噴ターボで、550ps以上の出力を誇る。

展示車の「AUTOBACS MUGEN SF23 #15」は、当然ホンダの「HR-417E」エンジンを搭載している。昨シーズンは岩佐選手が最終戦でポール・トゥ・ウイン(シーズン通算2勝目)を飾り、参戦2年目で自身初となる年間ドライバーズチャンピオンを獲得した。

ちなみに、エンジンは年間2基まで使用可能だ。それ以上使用した場合は、決勝レースのスタート位置が10グリッド降格といったペナルティが適用される。また、使用する燃料も2026シーズンからガソリンにバイオエタノールを10%混合した「E10燃料」になる予定だ。

エンターテインメントと環境性能

さらにタイヤも、再生可能・リサイクル原料比を46%にまで高めた横浜ゴムの「カーボンニュートラル対応レーシングタイヤ」を導入している。

接近戦を可能にするため、後続車への乱気流(ダーティエア)の発生を抑えた空力設計により、レースのエンターテインメント性を向上。同時にカーボンニュートラルへの対応も考え抜かれたスーパーフォーミュラ専用マシン「SF23」。この大阪オートメッセという貴重な機会に、そのディテールをじっくり観察してみてはどうだろうか。

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  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
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  • モータリング ライター。現在の愛車:日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)。物心が付いたときからクルマ好き。小・中学生時代はラジコンに夢中になり、大学3年生から自動車専門誌の編集部に出入りして、そのまま編集部に就職。20代半ばで、編集部を“卒業”し、モータリング ライターとして独立。90年代は積極的にレースに参戦し、入賞経験多数。特技は、少林寺拳法。
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