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購入価格より修理代が高い!? それでもベンツ「A124型カブリオレ」を18年愛し続ける理由

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TEXT: 宮越孝政(MIYAKOSHI Takamasa)  PHOTO: 宮越孝政(MIYAKOSHI Takamasa)  FACT CHECK: 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)

  • 起業した年と同じ1994年式にこだわり、この個体と出会った“赤カブリオレマン”さん
  • メルセデス・ベンツ E320カブリオレ:傷のあったパーツを惜しげもなく新品に交換したインテリア。新車の匂いが漂ってくるようだ
  • メルセデス・ベンツ E320カブリオレ:体をしっかりと包み込むメルセデス特有の硬質な座り心地が味わえる
  • メルセデス・ベンツ E320カブリオレ:徹底的に手が入った3.2L直列6気筒のM104エンジン。定番のウィークポイントをすべて対策済みだ
  • メルセデス・ベンツ E320カブリオレ:ラヂエターサブタンク、ウォッシャータンクもきちんと新品に交換されている
  • メルセデス・ベンツ E320カブリオレ:当時の高級車の証でもあるヘッドライトワイパー。実働状態で綺麗に保たれている
  • メルセデス・ベンツ E320カブリオレ:威厳あるメルセデスの顔つき。メッキパーツのくすみもなく、極上のコンディションを誇る
  • メルセデス・ベンツ E320カブリオレ:ウッドパネルやレザーの質感も完璧。前オーナーがつけたというハイヒールの跡は微塵も感じさせな
  • メルセデス・ベンツ E320カブリオレ:乗り降りの際に目につくサイドシル周りも、丁寧にリフレッシュされている
  • メルセデス・ベンツ E320カブリオレ:オープンカーの弱点であるゴム類( ウェザーストリップ )も弾力を保っている
  • メルセデス・ベンツ E320カブリオレ:8本の油圧シリンダーを交換したことで、極めてスムースに幌が作動する
  • メルセデス・ベンツ E320カブリオレ:幌を閉じた姿もまたエレガント。高い静粛性と耐候性を誇る
  • メルセデス・ベンツ E320カブリオレ:お色直しを受けた腰下のサッコパネル。細かな傷が消え、新車時の輝きを取り戻した
  • メルセデス・ベンツ E320カブリオレ:トランクに輝くE320のエンブレム。124シリーズの後期モデルであることを示している
  • メルセデス・ベンツ E320カブリオレ:インペリアルレッドのボディが美しいオープン状態。A124の優雅な骨格が際立つ
  • メルセデス・ベンツ E320カブリオレ:フロリダの青空をイメージして、純正の黒からタン色へと張り替えられたソフトトップ
  • メルセデス・ベンツ E320カブリオレ:トランク周りの造形も美しいリアビュー。オープンモデルならではのフラットなデッキが特徴だ

購入価格を上回る修理費用で新車の匂い!?
「最善か無か」で最善を選択し続けるワケ

新車価格1100万円の高級オープンカーを底値で買い、購入額以上の修理費をかける。なぜそこまでして直すのでしょうか。18年間、メルセデス・ベンツ「A124カブリオレ」と歩んできたオーナーの愛車を取材してきました。油圧シリンダー8本の交換からダッシュボードの脱着まで、ネオクラシックカーを「新車の匂い」に蘇らせた驚異のリフレッシュ術と、一生手放せない相棒への想いに迫ります。

起業と同じ年式のオープンカー探しで辿り着く
「満身創痍」のA124カブリオレは買いか否か!?

124シリーズは、セダンがW、ワゴンがS、クーペがC、カブリオレモデルにはAが124の前にそれぞれ付く。中でも新車当時からあまり走っている姿を見ることがなかったモデルが、クーペWPBエースに仕立てられたカブリオレボディを持つA124と呼ばれるモデルだ。この個体のオーナーである“赤カブリオレマン”さんがこのクルマに出会ったのは、18年前のことだった。

1994年にご自身の会社を起業し、自分の人生と一緒に年齢を重ねていける、起業した年と同じ年式のモデルが欲しかったそうだ。休日など、ご自身がリラックスし、気持ちを切り替えるという意味も込めて「普段とは違うクルマに乗りたい」と考えていると、自然に候補のモデルはオープンカーに絞られていった。

そして重要な要素である「1994年式」モデルの情報を集めていると、名古屋のヤナセ販売協力店に並んでいたA124型の「E320カブリオレ」に辿り着いた。展示場で眺めた第一印象は「いいじゃん」だったのだが、購入対象になり細かく見ていくと、ガタや傷みが随所に見受けられた。

当時は124シリーズが底値(100万円から220万円)に突入している最中だったので、購入価格も見合わないかなと思ったそうだ。新車時には1100万円もしたモデルだったため、当然ながら修理金額はその価格帯のモデルの高いパーツ代となる。内装、エンジン、外装、そしてカブリオレの要である幌に至るまですべてが満身創痍の状態で、「買うより直す方が高いな」と感じたのだという。しかし、なぜだか引き寄せられるように不思議と縁を感じて購入を決意。その後も「なるべく新車の状態に戻す」という気持ちになり、手放すという考えは起きず、今日まで大切に所有している。

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