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北米仕様に仕立てた日産「S110 シルビアハッチバック」はSR20DETに換装した世界に一台だけのDOHCターボグレードだった!?

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TEXT: 勝村大輔(KATSUMURA Daisuke)  PHOTO: 勝村大輔(KATSUMURA Daisuke)  FACT CHECK: 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)

実在しないDOHCターボグレードを装う、世界に1台だけの日産「S110 シルビア3ドアハッチバック」

ハチマルミーティングの会場に集まる旧車の中には、一見ライトカスタムに見えながら、実はマニアックなこだわりを秘めた一台が潜んでいることがあります。今回紹介するのは1981年式S110系の日産「シルビア3ドアハッチバック」です。外観は北米向け「DATSUN 200SX」仕様に仕立て、エンジンはS13シルビアのSR20DETに換装した、知る人ぞ知るディープなカスタムが施された一台です。

若い頃に乗っていたシルビアハッチバックをふたたび入手

ハチマルミーティングの会場を歩いていて、気になる一台を発見した。エアロを纏ったブラックボディの古いシルビアハッチバックで、側面にはTURBOの文字も入っている。そこでオーナーの上原さんにお話を伺った。

「このクルマは1981年式のシルビア3ドアハッチバックで、2002年に手に入れました。実は若い頃に免許をとって最初のクルマが同じ110系のシルビアハッチバックだったんです。その頃のパーツをずっと所有していたということもあって、いつかはまた乗りたいと考えていました。最初はハードトップを購入したんですが、やっぱりハッチバックがよくて、このクルマに乗り換えました。さらにこのクルマはエンジンをZ18ETからSR20ターボに載せ替えています」

外観は北米向けDATSUN 200SX仕様にコンバート

シルビアは1964年の東京モーターショーで発表されたダットサンクーペ1500にルーツを持つ2ドアクーペで、1981年式は3代目のS110系となる。1979年の3代目デビューから半年ほど遅れて追加されたハッチバックは、オーバーライダー一体の大型バンパーやワンアームワイパーなどが標準装備となる豪華な見た目が特徴だ。

このクルマはそんなシルビアハッチバックをベースに、北米向けDATSUN 200SXの外観に仕立てられている。当時の200SXは国内シルビアのフロント周りとガゼールのリア周りを組み合わせた仕様で、リアバンパーの側面にはサイドマーカーを装着している。さらにリアにはガーニッシュを加え、ヒロレーシングのハードトップ用フロントエアロ、チバFRPのサイドステップおよびリアバンパーなどを装着。足回りには16インチのワタナベ8スポークを履いている。

エンジンをS13シルビアのSR20DETにスワップした架空のDOHCターボグレード

オーナーの上原さんはこのクルマを入手後、しばらくはそのまま乗り続けたが、エンジンの調子が悪くなったため、オリジナルエンジンのオーバーホールではなく、より新しい世代の5代目シルビアに搭載されているSR20DETへの換装を決断した。

ちなみに110系シルビアには実際にDOHCターボを搭載した例はないため、リアの左隅に装着したDOHC RSのバッジはFJ20Eを搭載した車両から流用し、TURBOバッジと組み合わせている。つまりこのクルマは、シルビアハッチバックをベースに北米輸出仕様の外観にカスタムしながら、実際には存在しないDOHCターボエンジンを搭載した架空のグレードを装うという、かなりマニアックで高度な仕上がりとなっているのだ。オーナーから直接話を聞かなければ見過ごしてしまいそうな、マニアックなディテールが満載の1台だった。

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  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 1960 年生まれ 大学卒業後ベストカーガイド編集部勤務。1990年オートスポーツ誌に転職、1992年F1速報誌(アズエフ)編集長。1995年月刊ビデオマガジン編集部に転職、1996年ベストモータリング編集長(のち局長兼務)。2005年ネコパブリッシング・イベント本部長/4輪編集局長兼務。2015年交通タイムス社に転籍、2020年より現職(総編集局長)自動車の分野に問わずオールマイティだが、特に旧いモータースポーツとクラシックカーに造詣が深い。愛車は1969年DATSUN Fairlady SRL311/YAMAHA RD250ほか

 

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