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「ニスモ400R」が1億円オーバー! マニアを魅了する伝説のコンプリートカーの専用品を徹底解説します

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: AMW編集部

  • 400Rのイメージ

  • フロントスタイリング
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  • 400Rのイメージ

驚愕の価格にGT-Rフリークの間で話題となった

2022年11月といささか古いニュースになってしまい恐縮だが、「ニスモ400R」が自動車オークションで1億円オーバーという、凄まじい値を付けた事例を覚えている人は多いはずだ。第2世代と呼ばれる日産「スカイラインGT-R」の価格高騰は周知の事実だが、当時の新車価格はニスモ400Rが1200万円とベース車両の倍を超えており、生産台数も99台という超レア車であることは間違いない。とはいえ1億円を超えた価格で落札されるのは異例で、日本の中古車販売業者やGT-Rファンを大いに驚かせた。

ワークスブランドが280psの自主規制を突破

どこの誰の手に果たしていくらで渡るのかはさておき、四半世紀を経てあらためて脚光を浴びたニスモ400Rとは、どれだけ特別かつ高性能なクルマだったのだろうか。

モデル名からわかるとおり、開発は日産の直系ワークスであるニスモ。ベース車両は1995年にデビューしたBCNR33スカイラインGT-Rで、ノーマルの280psから400psまでパワーアップしたコンプリートカーだ。

当時のサーキットを席巻していたチューニングカーは500ps超えも当たり前だったが、自動車メーカーに限りなく近い存在であるワークスが自主規制の280psを超える、400psの市販車を製作したのは相当にセンセーショナルな出来事だったのだ。また、上で述べたように生産台数はわずか99台、そして1200万円というプライスも衝撃的であった。

フロントスタイリング

市販車ベースのレースで得たノウハウをも投じて開発

もう少しスペックを細かく紹介していこう。RB26DETTエンジンは2.8Lに排気量アップして400ps/47.8kgmを絞り出し、N1耐久レースでも使われるメタルタービンを組み合わせ十分な耐久性も確保する。

当初はN1のレギュレーションに沿った2.6Lでテストを進めていたが、400psのパワーでは低速トルクが細くなりレスポンスも決してよくない。しかもナンバー付きで公道を走る以上は排ガスや騒音の保安基準を満たす必要があり、それらを排気量がノーマルのままでクリアするのは困難という結論に。そこで目を付けたのが海外レースなどで使われる、排気量を2.8L化するエンジンパーツだった。

大幅にパワーが上がったことで冷却系や駆動系なども強化。例を挙げれば大型化したインタークーラーや排圧を軽減する触媒、クラッチはニスモの軽量フライホイール付きツインプレートが装着され、またカーボン製のプロペラシャフトやチタンマフラーも400R専用品だ。足まわりこそ車高調ではなくノーマル形状であるものの、ダンパーもスプリングもニスモ製に変更してローダウン。最低地上高はノーマルの135mmに対し105mmになる。

さらに外装はレースで培ったノウハウを存分に注ぎ込み、空力に優れるオリジナルのエアロパーツを身にまとう。ほかにも320km/h & 1万1000rpmまで刻まれたメーターやチタン製のタワーバー、ニスモのロゴが刺繍されたシートなど標準車との差別化が図られた。

リアスタイリング

* * *

正式発表は1996年の東京オートサロンで、実際に生産されたのは55台とも言われており、まさしく幻の名車と呼ぶに相応しい存在だ。おそらく新車購入代+チューニング費用で1200万円を投資すれば、数字的なスペックを上まわることは十分に可能と思われる。

しかしパワーとシャシーやサスペンションとの秀逸なバランス、ワークスが威信を賭けて製作したがゆえの扱いやすさや耐久性。そして完全合法で誰からも後ろ指をさされることなく運転できる安心感と、400Rを所有しなければ味わえない付加価値があまたあるのは確か。こうした高性能や希少性に加えアメリカ独自の輸入規制「25年ルール」から外れたことが、今回の1億円オーバーという途方もない落札価格を生み出したおもな理由といっていいだろう。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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