ターボ化されたM製エンジン
伝説のブローカーと美女のセールスレディが、毎回注目の中古車をピックアップ。ふたりのトークを読めば、現在の中古車相場や購入ポイント、クルマの来歴までわかります。第8回目は、BMWのオープン2シーター「Z4」に続いてBMW製のオープンカー「M6カブリオレ」を紹介します。
今宵のお題は「M6カブリオレ」です
東京ベイエリアに一軒のガレージがひっそりと建っている。このガレージの主は、かつて伝説のスーパーカーディーラーと呼ばれたブローカー。若き日には首都高アタックやゼロヨンで鳴らした猛者だったという噂もあるようだ。
そんな彼の部下は、うら若きナゾの美女。彼女はクルマについてはまったくの素人ながら、ウンチクを垂れるばかりの社長の代わりに、天才的な営業センスと昭和&平成スタイルのトークで次々と入庫するクルマを売りさばいていく。
さて今夜はどんなスーパーカー、あるいはプレミアムカーが入庫しているのだろうか……?
「M6」という名前には憧憬が含まれている
社長「お~い、例のビーエム借りてきてくれたんだよな?」
美女「ハイハイ。4人しっかり乗れて、速いドイツ製のオープンモデルをご希望のお客さまに、BMWのM6カブリオレとメルセデスAMGのS63カブリオレを比較試乗していただくってコトでしたよね。まずはこのクルマ、社長のお友だちのクルマ屋さんから借りてきましたよ」
社長「F12系6シリーズ・カブリオレのMモデルだな」
美女「ハイ! もうお客さまと、テストドライブも済ませてきちゃいました」
社長「ほえ~~、相変わらず仕事早いな……(笑)」
美女「そりゃ、今月分の支払いだってあれやこれや溜まってんですから……。サクサクっとクルマをさばいてかないと、こんな弱小ショップ、あっという間に倒産しちゃいますって(怒)」
社長「へいへい、弱小で悪うござんしたね~。それはそうと、M6カブリオレ、なかなかイイな。若いころ“世界一美しいクーペ”と言われた元祖6シリーズのM6が欲しくても買えなかったオレとしては、エムロクって響きからして憧れちゃうんだよね」