最新技術も追加しクーペを踏襲した高い走行性能
ボディはボディシェルの基本要素はそのままにリアを重点に改良され、オープン時にエレガントさを失わないように仕立てられた。ローマをベースとしつつ、サイドシルなどを独自開発。リアセクションには「ポルトフィーノM」で用いられたものを採用するなど、シャシーなどにも改良が施されている。車両重量は1556kg(乾燥重量)とクーペ+84kgに抑えられた。
もちろん走行性能も高い。最高出力620ps/最大トルク760Nmの3.9L V8ツインターボと、トランスミッションは「SF90ストラダーレ」で導入された8速DCTを改良して搭載。0-100km/h加速3.4秒を誇る。コールドスタートでの油圧上昇時間が70%短縮したオイルポンプや、ギアに合わせてトルク量を調整するバリアブル・ブースト・マネージメントなど、最新技術も数多く採用された。

インテリアもクーペのイメージを引き継いだ。1970年代以降の歴代モデルに根ざした理念の、デュアル・コクピットのコンセプトを進化させたデザインを採用する。ドライバーとパッセンジャーを2つのモジュールで包み込んだスタイルで、そのイメージを後席にも拡大させ一体感を創出している。
2つのモジュールはラインで囲まれており、そのラインはダッシュボードからドア、リアシート、センタートンネルを有機的に結びつけることで、室内全体に統一感をもたせた。中央には8.4インチのセンターディスプレイを配置し、その下には過去のシフトゲートを思わせるアイコニックなメタルプレートを用いたシフトスイッチが備わった。
また、リアシートのヘッドレストをトノカバーのデザインと視覚的に一体化させるとともに、バックレストと一体化させウインドウリフレクターが備わるのもポイントだ。温度を18段階に調整できるシートヒーターやオプションのネックウォーマーなど、オープンドライブを楽しむ装備も充実している。







































