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スカイライン「R33 GT−R」で筑波1分切り! 二度手間のないユーザーフレンドリーなチューニングが「スリーエイチ」のモットーです

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TEXT: 増田高志  PHOTO: GT-R Magazine

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チューナーの心に残る厳選の1台を語る【スリーエイチ 廣瀬育弘代表】

さまざまなユーザーの要望を少しでも多く実現させるため、どのようなパーツなのか情報は重要だ。基本的な特性を把握した上でメリット、デメリットを徹底的に追求する。こうしたノウハウを余すことなく活用することで、メンテナンスの延長のチューニングが俄然威力を増していくのだ。こだわりのチューニングを展開する、スリーエイチ廣瀬代表のインタビューをお届けしよう。

(初出:GT-R Magazine164号)

ボーナス代わりに譲られたR32でサーキットの虜に!

クルマに憧れを抱いていた少年時代。本物のクルマを運転することを夢見てプラモデルを作ったり、電動ラジコンカーを走らせたりしていた。多くのクルマ好きと同じようにBNR32の鮮烈なデビューに衝撃を受けて熱烈なファンとなり、グループAに夢中になる。それが『スリーエイチ』の廣瀬育弘代表が高校生だったころの出来事だ。

廣瀬代表

高校卒業後は少しでも早くR32に触れたくて日産ディーラーのメカニック採用試験を受ける。しかしあっけなく落ちてしまった。それで仕方なく第2志望だったトヨタのメカニックになった。もちろんGT-R以外のクルマも好きなのでやり甲斐はあるが、それでもやはりGT-Rに携わりたい。その思いが日を追うごとに強まり、5年半でトヨタを退社した。

今度は確実にGT-Rと接するために、Rが得意なチューニングショップに在籍する。しかしそこでも希望は叶わない。すでにメカニックが5名もいて作業が効率よくこなされていた。廣瀬代表にあてがわれた仕事は通信販売の対応や商品の発送準備といったもの。それはディーラー時代の仕事よりも希望とかけ離れてしまい、半年で見切りをつけた。

その後に転職したチューニングショップでやっと念願のGT-Rと共に仕事ができるようになる。見た目は純正然としていながらハードな仕様が多い店だった。Z32用のエアフロや、N1用のピストンにエンジンブロック、それにオイルポンプなどを流用する手法が目立っていた。

そのショップの看板チューナーを慕うようになった廣瀬代表は実走セッティングにも同行。助手席で瞬時に変化する空燃比計の数値を大声で伝えるのが役割だった。目まぐるしく条件が変わるストリートで真価を発揮する底力のあるGT-Rの製作に数多く携わった。

師匠言葉でR32を手直しして走り始める

独立する看板チューナーを追って、入店3年目にショップを辞職。師匠と仰ぐそのチューナーのお店に転職したが、そこではサーキット仕様を中心に手がけていた。そこで廣瀬代表は初めてのボーナスの代わりにボロボロのR32を与えられた。

「これが自分のものになった初めてのGT-Rです。それまではAE86やA31セフィーロでドリフトを楽しんでいました。師匠に『R32を直してお前もサーキットを走れ』と言われたんです。自分で走ることでクルマ作りにプラスになることを察しろということです。たしか28歳ぐらいのときでした」

師匠のアドバイスは的確だった。サーキットの楽しさを実感したばかりでなく、速く走るための奥深さも理解できるようになった。答えはまだわからないことが多いが、パワーだけではどうにもならないということは学んだ。速さに結びつくパワーやトルクの特性、そしてサスペンション、最終的にはドラテクとトータルでバランスさせないと結果にはつながらないことを思い知らされる。

師匠の店には約3年在籍し、そろそろ自分の力を試したくなり独立を決断。2年間はメーカー系の仕事に携わり準備をしつつ、34歳のときに中古車ショップの店舗を間借りしてスリーエイチを立ち上げた。その2年後に現在の店舗にやってきた。

「ハードなチューニングが減ってきた時代だったので、GT-Rの専門店ではありますがチューニングだけに特化することなくメンテナンスや車検などにも力を入れたオールマイティなプロショップを目指しました」

チューニングはメンテナンスの延長という感覚で取り入れる。R32の登場から30年以上。R34が生産終了してからも20年近くが経っている。機能部品の劣化は当然で交換は必然だ。そんなときに必要以上に純正に拘ることなく、チューニングパーツをうまく活用する。こうすればパワーやフィーリングばかりでなく強度が上がって耐久性の向上だって期待できる。高騰化が進む純正品に比べれば、費用対効果が高いケースは少なくない。

チューニングのカテゴリーは普段使いでの扱いやすさを重視した500psから600ps仕様。それにサーキットのタイムアップを楽しむユーザーに向けたパターンが多い。ユーザーのオーダーを受け止めて、タイムアップのために共に戦う。こういったケースは廣瀬代表にとってはチューナー冥利に尽きるのだ。

「オーナーがドライブして初めて筑波で1分を切ったR33には感慨深いものがあります。試行錯誤を繰り返し、諦めずに粘り強く取り組むことの大切さ。想像以上に多くのことを学ばさせてもらいました」

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