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昭和の三菱は攻めていた!「ミラージュ」は80年代に先駆けたキャッチーなクルマでした。「スーパーシフト」も斬新【カタログは語る】

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

4速MTに副変速機を組み合わせたスーパーシフトを搭載

ミラージュそのものの話に戻すと、メカニズムで注目されたのがスーパーシフトだった。これは通常の4速マニュアルトランスミッションに、エコノミーとパワーの2通りにギヤ比を切り替える副変速機を組み合わせたもの。切り換えはシフトレバー横に備わるもうひとつのレバーをクラッチペダルを踏みながら前後に傾けて行い、停車中でも走行中でも操作が可能だった。当初の搭載エンジンは、当時の53年排出ガス規制適合のMCA-JET・オリオンエンジンで、排気量は1.2L(1244cc)と1.4L(1410cc)が用意されていた。


装備面では、先の冊子の中ではオーディオシステムについてもページが割かれている。用意されたシステムはホームオーディオで定評のあった三菱の関連ブランド、ダイヤトーン製のレシーバー、カセットデッキ、スピーカーで、フェーダーコントロール、ダブルコーンスピーカーなど。さらに心が広いというべきか、カロッツェリア(パイオニア)の当時流行りのカーコンポも同じページでオプションとして紹介されている。

ターボ仕様も登場しホットハッチの先駆けともなった

またミラージュ登場から半年後の1978年9月になると5ドアハッチバックが追加された。2ドアハッチバックに対してホイールベース+80mm(2380mm)、全長+105mm(3885mm、数値はミラージュIIのもの)と5ドアハッチバックは幾分かストレッチされたものの、スタイリング的なバランスをいささかも崩すことなく、主として後席スペースの拡大を実現し、より実用性を高めたクルマとしていた。

さらに1982年2月に「ミラージュII」へとシリーズがマイナーチェンジを果たしたタイミングで、今度はノッチバックの4ドアサルーンを設定。このサルーンでは、1/3スプリットリアシート・トランクスルーを採用し、さらなる使い勝手の向上が図られた。同じタイミングで4ドアノッチバックセダンの「ランサーフィオーレ」も登場している。

また同年8月になると1.4Lターボを設定。105ps/15.5kgmとシリーズ最強の性能を発揮(カタログの諸元表を読む限り、60km/h時燃料消費率もシリーズではトップの26.5km/Lとなっている)。このターボはボンネットエアスクープとターボ専用のサイドストライプを備えた。このターボは三菱車としては他車に先駆けて登場したターボだった。

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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