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年間34万頭の動物が犠牲に…。これから増える野生動物との衝突事故! 野生動物を轢いてしまったときにやるべきこととは?

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TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: AMW 編集部/写真AC

事故が増えるこれからの季節に注意

道路上で起こる野生動物の死亡事故、轢死(れきし)のことをロードキルという。ロードキルは近年増加傾向が見られ、NEXCOによると、高速道路でのロードキル発生件数は、2002年には約3万6000件だったのに対し、2018年には約4万7400件まで増えている。これに一般道でのロードキルを加えると、1年間で最大34万頭が犠牲になっているとのこと。もし自分が動物との衝突事故を起こしてしまった場合の対処法を伝授する。

道路緊急ダイヤルに連絡

高速道路で轢いてしまった動物の約4割がタヌキで、鳥類も約3割にのぼる。ネコも被害が多い動物で、年間約29万頭のネコが路上で亡くなっているといわれている。タヌキなど野生動物は夜行性が多く、日没が早くなると動物たちの活動時間も長くなるため、秋から冬にかけての事故が増える傾向がある。これからの季節は要注意だ。

それでももし自分が動物との衝突事故を起こしてしまった場合はどうすればいいのか。動物との衝突事故が起きてしまった場合は、まず安全な場所にクルマを止めて、ほかの事故と同じように警察への連絡と、道路緊急ダイヤル(#9910)に連絡すること。

そしてはねてしまった動物には近寄らない、触らないことが肝心。人身事故なら救護義務が生じるので、心情的にははねてしまった動物の保護処置を考えるのはよくわかる。

しかし、はねられた動物に近づいた途端、急に暴れ出したり、向かってきたりすることもあり得るし、野生動物の場合は感染症などの問題もあるため、絶対に直接素手では触らないこと。さらに、はねられた動物の親や子供がそばにいることもあるため、むやみに近づくと親や子供に襲われるリスクも無視できない。

したがって、動物との事故が起きてしまったら、第一に安全な場所にクルマを止めて、警察などの到着を待つこと。とくに高速道路では、極力路肩や非常駐車帯に停車させて、乗員全員が(通行車両に注意しながら)ガードレールの外など安全な場所にすみやかに避難すること。発炎筒や停止表示板で、後続車に事故車の存在を知らせることも忘れずに。

ニホンジカの分布域は約2.7倍に拡大

余裕があればクルマの損傷具合もチェックしておこう。筆者の知人は愛媛の高速道路で100kg級のイノシシとぶつかり、クルマが全損になったことがあった。日本は国土の7割が森林で、意外に思うかもしれないが、過去40年でニホンジカの分布域は約2.7倍に拡大、イノシシの分布域は約1.9倍に拡大している。

ニホンジカ40kg、クマ40~80kg、イノシシ80~190kgなど、大型動物との事故も増えているので、ラジエターやライト類が壊れたり、フロントガラスが傷ついたり、タイヤなど足まわりに異常があれば、JAFなどのロードサービスの手配も必要だ。

こうしたロードキルでクルマが壊れてしまった場合、単独事故扱いになってしまうが、車両保険が使えるケースもある。警察への事故届を出した上で、とりあえず保険会社に相談してみよう。

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  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • モータリング ライター。現在の愛車:日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)。物心が付いたときからクルマ好き。小・中学生時代はラジコンに夢中になり、大学3年生から自動車専門誌の編集部に出入りして、そのまま編集部に就職。20代半ばで、編集部を“卒業”し、モータリング ライターとして独立。90年代は積極的にレースに参戦し、入賞経験多数。特技は、少林寺拳法。
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