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フェラーリとの「激甘生活」はいかが?「ローマ スパイダー」は速さ度外視の操るオープンスポーツでした

フェラーリとの「激甘生活」はいかが?「ローマ スパイダー」は速さ度外視の操るオープンスポーツでした

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TEXT: 西川 淳(NISHIKAWA Jun)  PHOTO: フェラーリ・ジャパン

  • オープン時には後席ヘッドレストからリアスポイラーまで流れるようなデザインに
  • スタイリングのために、リアウインドウはルーフ一体型とされた
  • 最高出力620ps/最大トルク760Nmを発揮する3.9L V8ツインターボエンジンをフロントに搭載
  • 室内への風の巻き込みも低減されており、従来の2+2スパイダーモデルより頭部周辺の乱流が約30%改善されているという
  • 後席のシートバックには新開発のウインドディフレクターを備えている
  • クーペ同様、デジタルメーターディスプレイ(デジタル・インストゥルメント・クラスター)を採用
  • ソフトトップはコンパクトなZ字型に収納。クローズ時のラゲージ容量は255Lとなる
  • クーペをベースとしつつも、リアセクションにはポルトフィーノMのコンポーネント、サイドシルは専用設計となるなど様々な変更が加えられている
  • サルディーニャ島でローマ スパイダーを試乗する筆者
  • 1950〜60年代のイタリアンライフスタイルを再解釈したタイムレスなエレガントさで“ドルチェ・ヴィータ(甘い生活)”を体現したクーペの世界観を踏襲する、FRのエレガントな4シーターオープン。クローズ時にクーペのフォルムを崩さない、ソフトトップが採用されている
  • 運転席と助手席を別々な空間としたデュアル・コックピット・コンセプトを採用するインテリアのデザインはクーペと同様
  • クーペのスタイルを崩さないように、なだらかなファストバックのシルエットを実現。シャークノーズと呼ばれるフロントデザインもクーペと同様

フェラーリのソフトトップオープンモデルの甘美な乗り味

タイムレスなエレガントさで“ドルチェ・ヴィータ”を体現するクーペのスタイルを崩さず、ソフトトップを備えたオープンモデル「ローマ スパイダー」にイタリアで試乗。そこにはさらに“甘い生活”が待っていました。その様子をお伝えします。

エレガントなソフトトップで優雅なフォルムはそのままに

クーペがドルチェ・ヴィータ(甘い生活)だったと評価するのであれば、スパイダーはそれどころの話じゃない。トロッポ・ドルチェ(激甘)だ。

クーペの甘いデビューから3年と少し。2023年3月にローマ スパイダーは登場した。予想された通り、ソフトトップを採用した。

クーペのエレガントさに、リトラクタブル・ハード・トップ(RHT)はあまりに無粋だ。誰もがそう感じていた。だから、もしローマにオープンモデルが追加されるのであれば、それはソフトトップになるはずだと誰もが予想できたのだ。もちろん、その時点ではRHTの「ポルトフィーノM」が人気モデルとしてまだ存命だったこともあって、マラネッロはローマのソフトトップオープンはもちろん、オープンモデルの存在さえ“ノーコメント”だったけれど。ちなみにポルトフィーノMは既オーダー分で生産終了である。

かくしてクーペの優雅なフォルムを一切崩さないソフトトップを備えたローマスパイダーは発表された。ソフトトップは電動式で、13.5秒で開閉する。ソフトトップとはいえ60km/hまでであれば走行中でも開け閉めが可能だ。

吸音効果の高い素材を挟み込んだ5層構造になっており、ソフトとは言ってもかなり硬い。骨組みは軽量なZ構造で、リアのガラススクリーンとともに格納スペースへと収められる。仕舞い込んだトップを覆うトノカバーはトップ生地と同じ素材で覆われており、リアヘッドレストと一体になって見た目にも美しい。

なにしろトップの見栄えにも凝っているのだ。とくにネイビーやレッドといったカラートップでは素材をカーボンファイバーのように格子状に織り込んで光沢と立体感を出した。その風合いとボディカラーをどうマッチさせるか。オーナーのセンスが問われるところだろう。

パフォーマンスはクーペとほぼ同じ

デュアルコクピットスタイルのインテリアは基本的にクーペから継承した。リアを見ると穴の空いた大きな板がシートバックと一体になっている。ウインドウディフレクターだ。170km/hまでボタン1つで展開できる。展開さえしておけば何km/hまででも機能するらしい。

オープン化によってちょうど筆者1人分(84kg)の重量が増した。剛性強化のためサイドシルやAピラー、リアセクションの構造がクーペとは異なる。サスペンションの制御をはじめ動的なキャリブレーションもまたスパイダー専用だ。そのほか、ADASも最新となって、ついにマラネッロ製のGTカーにもレーンキープアシストと緊急ブレーキが備わった。

メルセデス・ベンツ「SLKクラス」の登場以来、一世を風靡したRHT。近年はソフトトップ式にすっかり押され気味だ。筆者は以前からRHTの格好悪さを指摘してきた。とくにトップそのものが大きくなると物理的にオープン時のリアシルエットに瘤ができて格好悪い。(負けじとハードとはいえ)ソフトトップへの原点回帰は嬉しい限り。色と素材違いの2トーンもかっこいい。

パワートレインそのものはクーペと全く同じ。最高出力620ps/最大トルク760Nmの4L V8ツインターボエンジンに8速DCTを組み合わせて搭載した。0-100km/hの加速タイムはクーペと変わらず3.4秒、重量差が多少効くと思われる0-200km/hでもわずかに0.4秒落ちの9.7秒と、クーペとほぼ同じパフォーマンスを有すると言っていい。

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