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破格の210万円から! ホンダ新型「WR-V」の日本でのヒットは確実「ヴェゼル」とサイズを徹底比較しました

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TEXT: 青山尚暉(AOYAMA Naoki)  PHOTO: HONDA

ラゲッジスペースはクラス最大級の458Lを確保

まず、注目すべきは、アウトドアやゴルフユースなどで気になるラゲッジスペース。なんとWR-Vはクラス最大級の458Lを確保。ヴェゼルのガソリン車は404Lでしかなく、後席使用時にゴルフバッグが積めないことからすれば、くどいようだが下剋上的ラゲッジスペースの持ち主ということになる。ただし、開口部とラゲッジフロアの段差はヴェゼルの約50mmに対して大きめ(高い)で、重い荷物の出し入れはヴェゼルやZR-Vのほうがしやすそうだ。

個人的にちょっと残念なのが、後席が6:4分割式でしかないこと。トヨタ「ヤリスクロス」は欧州車にも多い4:2:4分割で、長尺物の積載のしやすさはもちろん、やむなくラゲッジルームに大型犬などのペットを乗せる際(特等席はあくまで後席)、空調が届きやすく、また前後席に乗っている飼い主とのアイコンタクトがしやすく、お互い快適に安心してドライブを楽しめるからである。

室内寸法はWR-Vが室内長1945~1955mm、室内幅1460mm、室内高1280mm。対するヴェゼルは室内長2010mm、室内幅1455mm、室内高1255mmだから、室内幅は同等、そして室内高ではWR-Vが圧倒するというわけだ。

ちなみに室内長はインパネデザインも関わってくるため、実際の後席居住空間の比較はしにくいのだが、ホイールベースの長さからも、WR-Vの後席のゆとりはなかなか。デザイン重視、低全高パッケージのヴェゼルとはパッケージングの考え方がまるで違うことになる。

後席エアコン吹き出し口付き

すでに説明済みだが、このクラスで後席エアコン吹き出し口(WR-Vではベンチレーションと呼ぶ)が付いているのも嬉しいポイント。これは生産国であるインドの暑さからの配慮かも知れないが、クラス、価格からすれば贅沢装備と言っていい。ヴェゼルにはあるものの、ヤリスクロスや三菱「エクリプスクロス」にはない、とくに暑い時期に後席まで使ったドライブに欠かせない快適空調装備である。

以上のような観点から、WR-Vはトヨタ「ライズ」(現在、販売停止中)ほど安くはなく、ヤリスクロスのガソリン車ほどの燃費性能は持っていないものの(WR-Vは16.2~16.4km/L。ヤリスクロスの1.5Lガソリン車は18.8~20.2km/L、カローラクロスの2Lガソリン車は16.6km/L)、Z世代を中心に、気軽に乗れて荷物をたっぷり積めるクロスオーバーモデルとして、そしてN-BOXなどの軽自動車に抵抗があるユーザーを含め、一定のヒットは確実と思われる。

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  • 青山尚暉(AOYAMA Naoki)
  • 青山尚暉(AOYAMA Naoki)
  • 学生時代からプロミュージシャンとして活動し、ある日突然自動車専門誌、輸入車専門誌の編集者に転身。その後、モータージャーナリストに。新車試乗記やクルマコラムの執筆だけでなく、1台のクルマに対して20カ所以上を独自開発ツールで計測する車両パッケージ解説にもこだわりまくる性分。また、ドッグライフプロデューサーとしても活動し、愛犬とのドライブ術、ペットと泊まれる宿について情報発信。Web、専門誌、一般誌、ラジオ、TV、インターペット、キャンピングカーショーなどで「愛犬との快適安心な旅スタイル」を提言。小学館@DIME、PETomorrowなどでは愛犬とのライフスタイル、ドッグフレンドリーカー記事を展開中。カートップの連載「CT DOG」をまとめた『愛犬と乗るクルマ』はドッグフレンドリーカー選び、愛犬とのドライブ旅行のバイブルとなるムック本。著書に「ぼくたちの外車獲得宣言」「ムリしないで外車が買える本」「すごい海外旅行術」など。輸入車の純正ペットアクセサリーの企画、開発、デザインにも携わっている。趣味はスニーカー、バッグ、帽子の蒐集。今も音楽をいい音で聴くことにこだわり、愛車のサウンドシステムは総出力400W 10チャンネル9スピーカーで構成されるデンマークの「DYNAUDIO」。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員(1994年~)。
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