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たった249台のシェルビーでも1600万円!? トランプ氏との不倫で注目を集めたプレイメイトの愛車だったから!?

たった249台のシェルビーでも1600万円!? トランプ氏との不倫で注目を集めたプレイメイトの愛車だったから!?

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TEXT: 山崎元裕(YAMAZAKI Motohiro)  PHOTO: 2023 Courtesy of RM Sotheby's

プレイメイト・オブ・ザ・イヤーの賞品だったという数奇なストーリー

このほどRMサザビーズ「ARIZONA 2024」オークションに出品されたのは、シリアルナンバー125。そして「ザ・プレイボーイ・シリーズ1」とも呼ばれ、シェルビー・シリーズ1のなかでももっとも有名な1台とのこと。

モデルおよび女優として、あるいはトランプ元大統領との不適切な(?)関係を告発したことでも知られるカレン・マクドゥーガルが、「プレイボーイ」誌の1998年版「プレイメイト・オブ・ザ・イヤー」を受賞した際の賞品としてプレゼントされたものである。

このとき、カレンのガレージにはすでにBMW「528i」とトヨタ「カムリ」が置かれていたそうだが、彼女は10万ドルの小切手とともに、このシェルビー・シリーズ1を新車で受け取っている。そして「Mr.キャロル・シェルビーのサインをどこかに書いてもらいたいわね」というコメントを発したという。

当時のプレイボーイ誌がマクドゥーガルを「カーマニア」と評したのは、誇大広告ではなかったようだ。彼女は、ポリッシュ仕上げのスーパーチャージャーにアップグレードされたクラッチ、4ピストンのブレーキ、ブレーキ用のダクトシステム、カスタムポリッシュ仕上げの「キャットバック」エキゾーストとHPCヘッダー、カーボンファイバートリムを追加した特注レザーインテリア、ゴーストペイントによる「センテニアル・シルバー」のレーシングストライプなど、あくまで自分好みに愛車をパーソナライズすることに関して、2003年にシェルビー・アメリカン社とやりとりをした記録が残っている。

カレンが意図したとおりに、キャロル・シェルビーがコンソールにサインをした形跡はないものの、このクルマに施したアップデートの総費用は6万ドルを超え、現存するシリーズ1の中でもっともユニークな1台となっている。

また、販売時に点付されるヒストリーファイルには、セントルシアにて「適切な」服装に身を包んだカレンがシリーズ1と一緒に撮った写真。シェルビー・アメリカンの「1998年プレイメイト・オブ・ザ・イヤー、カレン・マクドゥーガル用」と記した納車保留通知書、カレン名義の原産地証明書、アリゾナ州パラダイス・バレーにある彼女あての輸送送り状なども含まれている。

このクルマは、熱心なシェルビー・エンスージアストである現オーナーが2010年春に入手したもので、今なお彼のコレクションの中で良好に保存されている。走行距離は、オークションWEBカタログ作成時点で5670マイル(約9000km)に過ぎず、非常に良好なオリジナルコンディションを保っている。

こんな魅力的なヒストリーを持つ、ピュアかつユニークなシリーズ1ながら、RMサザビーズ北米本社は現オーナーとの協議のうえ、10万ドル~12万5000ドルという、かなり控えめなエスティメートを設定。その上で「Offered Without Reserve」、つまり最低落札価格は設定しない方針を選んだ。

この「リザーヴなし」という出品スタイルは金額を問わず確実に落札されることから、特に人気モデルではオークション会場の雰囲気が盛り上がり、ビッド(入札)が進むことも期待できる。ただし、たとえビッドが出品者の希望に達するまで伸びなくても、落札されてしまうというリスクも同時に持ち合わせる。

そして1月25日に迎えた競売では、エスティメートにこそ届いたとはいえ、このモデルの相場としては比較的安価な11万2000ドル、日本円にして約1670万円という落札価格で、競売人の掌中のハンマーが鳴らされることになった。

それでも、年式の近いダッジ ヴァイパーRT/10の相場価格よりは明らかな高値であるのは間違いなく、やはり希少価値というのはマーケットにおける相場を左右するもの……、と再確認させられてしまうのだ。

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