インパクトのあるフロントとリアの造形
チェンテナリオのデザインで最もインパクトがあるのは、やはりフロントとリアの造形だろうか。フロントのボンネットには1対の巨大なエアアウトレットが設けられ、バンパースポイラーから導入されたエアを排出するプロセスにおいてもダウンフォースの発生を狙う。ボディサイドを前後に流れるラインは側面のエアを整流し、こちらも大型のディフューザーとアクティブ・リアウイングが、リアエンドの安定性とダウンフォースを得るために連動して作動する。
搭載されるエンジンはアヴェンタドール用の6.5L V型12気筒をベースとするもので、最高出力は770psにまでチューニングアップされている。これはアヴェンタドールの高性能版であるSVと比較して20psのエクストラを得たもので、トランスミッションはシングルクラッチ式の7速ISR。駆動方式は電子制御多板クラッチをセンターデフに使用する4WDとなっている。プッシュロッド方式のサスペンションもアヴェンタドールと共通だが、そのセッティングはチェンテナリオ独自のもの。そしてメカニズム上での最大の話題は、このチェンテナリオでランボルギーニは初の後輪操舵を採用したことで、それによってホイールベースを擬似的に1200mmも伸縮する効果が得られるという。
ジュネーブ・ショーのプレゼンテーションで、もうひとつ聞き逃すことができなかったプライスは、当時のレートで約2億1500万円、175万ユーロというプライスだった。はたしてその価値は現在ではどれだけ高騰しているのか、RMサザビーズがドバイ・オークションでクーペ・モデルを出品。その落札価格の行方に注目していた。その結果、200万ドル~250万ドル(邦貨換算約2億9800万円~3億7250万円)という比較的幅広いエスティメート(推定落札価格)に対して、落札価格は214万2500ドル(邦貨換算約3億1495万円)という数字に落ち着いた。
デリバリーからわずかに112kmという走行距離はもちろんのこと、やはりその希少性や限定車としてのバックグラウンドが、早くも1億円以上のプレミアムを得る理由となったのは間違いないところだ。














































































































