クラシックカーイベントとしての可能性も
開会式とドライバーズミーティングのあとには、ジムカーナなどと同じく肝心かなめのコースを頭に叩き込むための「慣熟歩行」にたっぷり時間がとられる。
パドック用駐車場に隣接するもうひとつの駐車場内に設けられたコースは、スタートの後パイロンで設定された小回りの円周路を2周。そのあとはオートテストの特徴である車庫入れを前方で1回と後方で1回、次にもうひとつの円周路を回り、かなりキツめのS字スラロームを抜けて、その直後に急ブレーキのゴール! というものであった。
この日のスケジュールは、1本の練習走行の後、午前に1本と午後に1本ずつ走行するというものだったが、練習走行の段階から早くも熱戦はスタート。コンパクトなコースであっても、意外なほどハードかつクレバーな走りが展開され、われわれ観衆にとっても楽しむことができる、立派なモータースポーツであることがわかる。
そして午前と午後で2回の走行を終え、最速タイムを叩き出したのは「エキスパート」クラスのマツダ「AZ-1」。「クラシック」クラスではポルシェ911カレラが第1位となった。
こうして1日JAFオートテストを観覧して、現代車によるモータースポーツ入門篇として認知度を上げつつある一方、クラシックカーによるモータースポーツとしての可能性も見出すことができた。
たとえば日本の360cc軽自動車やフィアット「ヌォーヴァ500」ファミリーなど、サーキットレースはもちろん、ジムカーナでもスピードレンジが合わないようなクラシックカーを愛するエンスージアストにとっては、仲間とともに競うことのできる絶好の「遊び場」になり得ると感じられたのである。










































































